ムルシエラゴの縦置きV12エンジンが、ルーバーの隙間からミドシップに搭載されていたのを筆者は確認した!
固定式のヘッドランプカバー内には、オリジナルにおいてランボルギーニ「ミウラS」まで備わっていたフィンが巧みに再現されており、前後のホイールも20インチ径に拡大されていた。組み合わせられるタイヤはピレリ製のPゼロで、サイズはフロントが245/35ZR20、リアが305/35ZR20の設定だ。テールエンドには「Miura」のエンブレムが、かつてのデザインそのままにフィットされていた。
ランボルギーニ ミウラ コンセプトのフロントとサイドのウインドウは濃いブラックにスモーク処理されていたため、そのディテールを確認することは難しかった。だが、キャビンもまた確かに造り込まれていたのだ。
リアのルーバーもオリジナルのランボルギーニ ミウラから継承された意匠であり、そのわずかな隙間からは当時のランボルギーニ ムルシエラゴに搭載されていたV型12気筒エンジンの姿を確認することもできた。
オリジナルのミウラは、市販車として初めてミドシップレイアウトを採用し、巨大なV12エンジンをキャビン背後に「横置き」するという前代未聞のパッケージングで世界を驚かせたモデルである。それゆえに、このコンセプトカーにおけるエンジンの搭載方法がオリジナルとは異なる「縦置き」だったことは、当時の熱狂的なマニアのなかで賛否両論の議論を呼ぶほど大きな話題となったのである。
このランボルギーニ ミウラ コンセプトをビバリーヒルズとデトロイトで披露したプレゼンターは、当時ランボルギーニのCEOに就任したばかりのステファン ヴィンケルマンであった。当然のことながら、彼にはその生産化についての質問が集中した。しかし、その答えは「ランボルギーニという会社の規模を考えれば難しいだろう」というものであった。また一説にはヴィンケルマンが「ランボルギーニは未来を向く会社であり、懐古主義の会社ではない」といった理由も挙げていたという。
そしてこの言葉どおり、その後ランボルギーニ ミウラ コンセプトが生産化へと移行することはなかった。
歴史に「もしも」は禁物だが、もしこのモデルが市販されていれば、スーパーカー市場の勢力図は大きく変わっていたかもしれない。現在、ワンオフ製作されたこのランボルギーニ ミウラ コンセプトは、ランボルギーニのオフィシャル ミュージアムに大切に保管されている。幻の復活劇は、ランボルギーニの誇り高き歴史と未来を繋ぐ象徴として、いまも静かに語り継がれているのだ。
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