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知名度ゼロの化け物! 340psを叩き出す愛知トヨタの隠し玉「マジェスタ MJ430-R」の正体

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TEXT: 近藤浩之(KONDO Hiroyuki)  PHOTO: 近藤浩之(KONDO Hiroyuki)

愛知トヨタが手がけた幻のコンプリートカー「クラウンマジェスタ MJ430-R」は、知名度ゼロでも所有するだけで幸せになれる

トヨタ「クラウンマジェスタ・スーパーチャージャー」をベースに、愛知トヨタがオリジナルコンプリートモデルとして仕上げた「MJ430-R」。V8/4.3Lエンジンにスーパーチャージャーとインタークーラーをプラスして340psを誇る一方、その存在を知る者は少ない。知る人ぞ知るコンプリートカーの実態とはどのようなものだろうか。

愛知トヨタが独自に仕上げたMJ430-Rは「コンプリートカーベースのコンプリートカー」

2000年代に登場したS180型のトヨタ「クラウンマジェスタ」に、トヨタの純正カスタマイズパーツやコンプリートカー開発などを担うモデリスタが手がけた「クラウンマジェスタ・スーパーチャージャー」が追加されたのは2006年のことだ。クラウンマジェスタの2WD全3グレードをベースとしたカスタマイズドコンプリートカーとして全国のトヨタ店などで販売され、その名称通りV8/4.3Lエンジンに専用のスーパーチャージャー(+インタークーラー)を追加して340psのパワーを獲得。専用チューニングによってローダウンされたエアサスペンションおよび前後スタビライザー、専用強化AT、スポーツマフラーなどが装備されるモデルとなっていた。

そのスーパーチャージャーをさらに特別な1台として仕上げたのが愛知トヨタだ。愛知トヨタがオリジナルコンプリートモデルとして販売したのが、スーパーチャージャーをベースとした「MJ430-R」            である。フロント・サイド・リア・トランクリッドスポイラー、そしてフロントグリルには愛知トヨタがオリジナルで製作したスタイリングパーツが装備される。さらにトムス製ブレーキパッドおよびエアフィルター、専用エンブレム、スカッフルイルミネーションなども装備され、価格は851万1200円〜945万6200円(オプション別)となっていた。

「踏めば踏むだけ過給してくれる」スーパーチャージャーが生み出す獰猛な加速

オーナーの“鰤ニキ”さんが、知人に譲ってもらうかたちで2007年式トヨタ・クラウンマジェスタ MJ430-Rを手に入れたのは約2年前のこと。基本的にはオリジナル状態での購入で、現在でもメンテナンスで交換した部品以外はオリジナルを維持しているという。ちなみに鰤ニキさんのMJ430-Rは中間グレードのため、標準ではシートがモケット生地となるが、オプション設定されていたレザーシートが装備されている。購入の理由は、限定モデルに弱いということと、前オーナーがどのような整備を施してきたかを把握していたからだという。

そして340psを誇るエンジンフィーリングについて、“鰤ニキ”さんはこう語る。

「過給が始まったら、もう化け物ですね。音もエグいですけど、やっぱりNAの加速じゃないですね。ターボと違って踏めば踏むだけ過給してくれるんで。一応クラッチ(スーパーチャージャーに)は付いてるんで、低回転では効かないんですけど、踏み込み量によってはもういきなり獰猛な加速はしてくれますね」

19万kmを走破した今も、足まわりとブレーキの強化を計画中

現在の走行距離は19万kmということで、スターター以外の補機類はすべて交換済みで、ダッシュボードなども交換している。機関系は現在のところ問題はないということだが、トムス製といわれているスーパーチャージャー関連のパーツや内装の一部は入手が難しくなっているという。そんな中、現在は足まわりとブレーキ関連のパーツを集めているそうだ。

「エアサスなんで、新品を4本買ったら50万しちゃうから、とりあえずまず一回中古の程度のいいやつ買ってきて載せ替えして、だめだったらバネに交換も考えています。ブレーキに関しては340psにしては貧弱なのがついているんですよ、片押しポットなんで。なので3.5L用の4ポットのキャリパーとバックプレートと、あと新品のハブとかブレーキ周りの部品も買い揃えてあるんで、オーバーホールして装着して、ローターもスリットで大型化してパッドもエンドレスかなんかに換えたいですね。ただ雪国なんで、ローターを大型化しすぎると17インチのスタッドレスが履けなくなるんで、そこはある程度ですけど」

知名度は低くても「所有しているだけで幸せ」な、影の薄い高級車

このイベントでも他の参加者から「こんな影の薄い高級車はなかなかない」といわれてしまったということだが、MJ430-Rの存在自体がお気に入りだという“鰤ニキ”さん。知名度はないが、所有しているだけで幸せなのだという。希少なコンプリートカーに乗り続ける喜びは、数字や知名度では測れないものなのだろう。

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