メーカーの雪道動画に背中を押されてスバル「BRZ」を購入した“わく”さんが、サーキットで走る楽しさに目覚めていった
FRなのに雪道を走れる。そんなメーカー動画を真に受けて2代目スバル「BRZ」を手に入れたのが、A PITサーキットチャレンジで出会った“わく”さんだ。当初はツーリング主体だったオーナーは、STIのサーキットイベントを機に走る世界へとのめり込んでいく。真冬の北海道から筑波サーキットまで、1台で駆け抜けたBRZライフの現在地に迫る。
2代目スバル「BRZ」を選んだ理由は「FRなのに雪道を走れる」メーカー動画だった
2022年式スバル「BRZ」でA PITサーキットチャレンジに参加していたのが、オーナーの“わく”さんである。2012年にデビューしたトヨタ86の姉妹車となるBRZは、ボクサーエンジン(B)、後輪駆動(R)、究極(Z)の頭文字からネーミングされたFRスポーツモデルだ。初代に搭載されたエンジンは、水平対向2L 4気筒だった。
2代目モデルのデビューがアナウンスされたのは2020年、国内の市販モデルの発表は2021年7月である。エンジンは2.4Lへと拡大され、最高出力は235psに到達した。同時に各部が変更され、ボディもサイズが広がっている。のちのマイナーチェンジでは、スバル初のMT車へのアイサイト装着も実現した。
前述の通りBRZは、トヨタGR86と姉妹車の関係にある。なぜ“わく”さんはBRZをセレクトしたのか。
「ネット動画を見たら、確かメーカーさんがすごい雪道も走れるよ、みたいな動画を出してたんですよ。ラリー選手みたいな人たちが走らせているのを見て、それを真に受けて“雪道走れるんだ、FRなのに走れるんだ”ってなって。実際、北関東に温泉へ行くときも大体は雪道を走るんですけど、“あ、こりゃいいな”って。走り始めは気を使いますけど、一回走っちゃえば、もうすごい安定して走ってくれるんで」
その言葉を裏づけるように、“わく”さんはこのBRZで真冬の北海道へと足を延ばした。
「一昨年、途中の青森ですごい豪雪だったんですけど、なんとか無事にたどり着いてフェリーに乗って、函館から宗谷岬へ行って、そこからまた東のほうをぐるっと回ってみたいな感じで」
1台のスポーツカーで雪国を縦断した経験が、BRZへの信頼をさらに深めていった。
STIのサーキットイベントをきっかけに「新しい世界が見えた」と語る
当初はツーリングを楽しんでいた“わく”さんの転機は、STIが開催していたサーキットイベントだった。参加をきっかけにサーキット走行へ目覚め、現在では筑波サーキットのライセンスも取得している。
「実際にサーキットを走ってみて、今までの公道の運転の仕方とはやっぱり全然違うわけですよ。それが新しい技術の習得じゃないですけど、新しい世界が見えたなあと思って。(クルマを)いじり始めたのは2年目ぐらいですかね。最初はメーカーさんが出してる部品をちょっとずつつけていって、そしたら乗り味がだんだん変わってくるんで、楽しいなあってなってきたんです」
公道とは異なる運転の奥行きに触れたことで、オーナーはクルマづくりへの興味も深めていった。
STIパーツやHKSメタルキャタライザーを少しずつ試しながらセットしていった
“わく”さんのカスタムは、少しずつ試しながら積み重ねてきたものだ。当初装着したのは、STI製のフレキシブルタワーバー、スティフナー、フレキシブルドロースティフナー、マフラー、そしてレカロSR-7などである。マフラーを交換した際、さらに高回転を気持ちよく、抜けのいい特性にしたいという狙いから、HKSのメタルキャタライザー(排ガスを浄化する触媒を金属基材で構成した高性能パーツ)を装着した。
足まわりにはビルシュタインB12をセットしている。導入はサーキット走行を始める前だったため、今では車高調にしておけばよかったという思いもあるという。サーキット走行を始めてからは、タイヤをヨコハマのADVAN NEOVAへ変更し、4点式のシートベルトも追加した。パーツ選びについて、“わく”さんはこう語る。
「まずかっこいいなあから入って、ネットで見ながらちょっとずつ試してみて、っていう感じで」

今後については、現状で物足りなくなってきたら考えるそうで、まずは腕を磨くことを目標としている。あえて挙げるなら、車高調の導入と、キャンバーを付けるためのアッパーマウント変更を構想しているという。焦って一気に仕上げるのではなく、走り込みながら自分の手でクルマを育てていく。“わく”さんとBRZの関係は、雪道からサーキットへと舞台を広げながら、これからも一歩ずつ深まっていくのだろう。




































