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スパルタンなフェラーリ「360チャレンジストラダーレ」に世界に1台のエレガントな内外装で約1.3億円に跳ね上がる!

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TEXT: AMW編集部  PHOTO: Courtesy of Broad Arrow  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

世界に1台の仕様を持つフェラーリ「360チャレンジストラダーレ」が約1億3330万円で落札

イタリアで開催されたヒストリックカーイベントで併催されたオークションに、フェラーリのモダンクラシックとして絶大な人気を誇る2004年式のフェラーリ「360チャレンジストラダーレ」が出品された。生産台数約1300台のなかで、世界に1台しかない内外装の組み合わせを持つこの美しい跳ね馬は、72万625ユーロ(約1億3330万円)で落札されるという結果を残した。

V8スペシャルシリーズの開祖として歴史的意義を持つ

フェラーリ 360チャレンジストラダーレは、ワンメイクレース用の競技車両である「360チャレンジ」で培われた技術を、そのまま公道モデルへとフィードバックした特別な限定車である。

徹底した軽量化が施されており、標準モデルの「360モデナ」と比較して大幅なダイエットに成功している。さらに、当時のフラッグシップモデル「エンツォ・フェラーリ」譲りのカーボンセラミック・ブレーキ(CCM)をV8モデルとして初めて標準装備し、F1マチックの変速スピードを150ミリ秒まで短縮するなど、後の「430スクーデリア」や「458スペチアーレ」へと続くV8スペシャルシリーズの開祖としての歴史的意義も持っている。

背後に搭載された自然吸気の3.6リッターV8エンジンは甲高いエキゾーストノートを響かせ、フェラーリが誇る現代の限定シリーズの中でも、最も高く評価されるモデルのひとつとして君臨している。

全1300台の中でたった1台の特別なカラーリングを採用

今回出品された個体が極めて高い評価を獲得した最大の理由は、その唯一無二のカラーコーディネートにある。約1300台が生産されたフェラーリ 360チャレンジストラダーレのなかで、深みのあるダークブルー「ブル・ポッツィ(Blu Pozzi)」でペイントされた個体は世界にわずか2台しか存在しない。

この「ブル・ポッツィ」という名称は、フランスにおけるフェラーリの伝説的な輸入代理店でありレーシングチームも率いたシャルル・ポッツィ氏に由来する伝統色である。さらに、このエクステリアに「ベージュ」のインテリアを組み合わせた個体となれば、世界でこの1台のみとなる。レーシングカー譲りのスパルタンなマシンでありながら、極めてエレガントな仕立てとなっている点が、世界中のコレクターの心を掴んで離さない理由となっている。

20年にわたって完璧に管理されてきた整備記録が付属

希少なカラーリングだけでなく、コンディションの良さも特筆すべきポイントである。この個体はドイツのフランクフルトで新車としてデリバリーされた後、20年間にわたって15回以上もの正規ディーラーによる整備記録が残されている。

オドメーターが示す走行距離は2万5152kmとなっており、スケドーニ社製の純正レザー製ツールキットやオーナーズマニュアルも完璧に付属している。走りを堪能しつつも、素性の知れた極上車と言える状態を維持しているのである。

予想額を大きく上回る落札額がワンオフ仕様の価値を証明

今回のオークションにおいて、この個体には事前のエスティメート(予想落札価格)として50万ユーロから60万ユーロ(邦貨換算約9250万円〜1億1100万円)という価格が設定されていた。しかし、実際の落札額はそれを大きく上回る72万625ユーロ(邦貨換算約1億3330万円)となっている。

フェラーリのスペシャルモデルといえば「ロッソ・コルサ(赤)」が定番とされるなか、あえてシックな伝統色とベージュ内装を選んだ当時のファーストオーナーの優れたセンスが、20年の時を経て市場で高く評価された結果といえる。このような「世界に1台の仕様」が持つプレミアム性は、今後のクラシックフェラーリはもちろんのこと、クラシックカー市場における価値基準の多様化を示す重要な指標となるはずだ。

※為替レートは1ユーロ=185円(2026年7月26日時点)で換算

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  • AMW編集部
  • AMW編集部
  • 国内有数のカスタムカーイベント「大阪オートメッセ」から生まれた自動車情報メディア「AUTO MESSE WEB」の編集部です。『CARトップ』などの自動車専門誌を発行する交通タイムス社が運営し、現在は4人の編集者を中心に、カスタム&チューニングを軸に新車、旧車、パーツ、イベントなど幅広いジャンルを取材・編集。正確性と信頼性を大切に、クルマを楽しむための情報を毎日お届けしています。 X→https://x.com/AutoMesseWeb
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

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