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「86」のフロントを350ミリ延長! NATS学生が公道エントリーするために作った力作とは

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏

フロントを350mm延長

 サスペンションの配置&レイアウトについては、トヨタ86純正をそのまま使っている。基本的にパイプフレーム化といってもバルクヘッド以降の350mmのみなので、切断したボディを延長したパイプフレームに再び連結し、サスペンションメンバー、各アーム類は純正をそのまま活用する形とした。

 そのため、足回りのパーツは市販品を装着。サスキットはTディメンド製アームにエアフォース製エアサスキットを組み合わせた。ストラットタワーバーは、フロントフレームに連結する形で組み、パイプフレームとジョイントさせることでより剛性を高める工夫を凝らしている。

 一方、エンジンについては、トラスト製T518Zボルトオンターボキットを装着している。また、マフラーもトラスト製だが、通常モデルにひと工夫加え、テールタイコ下部に入っているGReddyロゴが車両の後ろから見えるようにテールエンドパイプとタイコを切断し、90度回転させて再び溶接、元に戻す作業を行った。そして、バンパーにネットを取り付け、GReddyロゴがより目立つストリートチューンのマシンであることをアピールしている。

 様々な工夫が詰まっている「NATS GR STANCE」は、その造形──GTカーとして表現する過激なフォルムも素晴らしいが、何よりも印象的なのがフロントフェイスの作り込みにある。これも生徒達がアイデアを出し合って決めたもので、MIRAIの純正ヘッドライトを流用して製作。フェンダーやボンネット、フロントバンパーの形状は、このヘッドライトに合わせて加工し、GR GT3コンセプトに近づける仕上げとした。また、リアについては80ハリアーの社外テールランプを使っている。

* * *

 生徒たちが、公道走行可能なGTカーとして本気で取り組み完成させた「NATS GR STANCE」。このクルマは、形だけのいわゆるハリボテカーではない。それを証明するために、このあと2023年3月には実際に公道を走るテストランキャラバンも予定している。コースは日本自動車大学校(NATS)から伊豆までは高速を使い、一般道のワインディングを走るルート。NATS学生達が思い描いて完成させた夢の公道仕様のレーシングカー、その走る姿をぜひとも見たいものである。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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