ホーの森でエルクに出会う
ホーはオリンピック国立公園のなかでも、とくに森の景観が素晴らしいことで知られる。温帯雨林の森を構成する主な木は、ウエスタン・ヘムロック(ツガ)、ダグラス・ファー(モミ)、レッド・シダー(スギ)、シトゥカ・スプルース(トウヒ)の4種類。どれも似ているのだが、参加したレンジャープログラムで見分け方を教えてもらうと、さらに興味が広がった。
森のトレイルをハイクしているときにエルク(アメリカアカシカ)に出会ったのもうれしい体験だった。大きなオスは500kgもの巨体になる。出会ったのはまだ若いオスだったが、それでも大型野生動物の風格と迫力を備えていた。
6月23日 ボガチエル・ステートパークでトラウト釣りにチャレンジ
ホーを訪ねた夜は、近くのボガチエル・ステートパークに泊まった。小さな州立公園だが、流れている川がよかった。流れの早い瀬があって、その下にゆったりしたプールがある。こういうところはトラウト釣りの絶好のポイントだ。
久しぶりに竿を出して投げてみると、さっそくアタリがある。何度かキャストを続けていると、かわいいサイズのレインボー・トラウトがヒットした。ポイントを変えながら、何匹か釣り上げて納竿にした。
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「趣味はなんですか」と聞かれると、まず「釣りです」と答える。しかし、今回の旅では、何度も釣りで有名な湖や川の近くに宿泊しながら、あまり竿を出すことはなかった。なぜかといえば、過去の経験から岸からのキャストで釣れることはほとんどないと分かっているからだ。
釣りで有名なポイントには、必ずボートを湖に下ろす斜面(ランプ)がある。もし、予定どおりにキャンピングカー「ドル」を現地で預かってもらい、数年にわたって一緒に旅行をすることになるなら、ぜひ小さなボートを積んでおきたい。そうすれば、楽しみが何倍にも膨らみそうだ。
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