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「おっ、パイザー」のキャッチとアグネス・ラムのCMでも一斉を風靡できなかったダイハツ「パイザー」は時代を先取りしすぎていました

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: AMW編集部

時代を先取りしすぎた1台

1996年8月に登場したダイハツ「パイザー」は、自社製の普通車登録ワゴンとしては「コンパーノワゴン」以来、27年ぶりに登場したモデルだ。ただワゴンといってもコンパーノワゴンのようにステーションワゴンタイプではなく、スペース効率に優れたトールワゴンタイプとなっており、奇しくも同じタイミングで登場したマツダ「デミオ」と同じカテゴリに入る車両となっていた。

RVテイストを押し出していたパイザー

ちなみに当時のCMでは往年のグラビアアイドルとして一斉を風靡したアグネス・ラムが登場し、「おっ、パイザー」という今では苦笑いしか出てこないようなキャッチコピーが使われていたことを覚えている人も多いかもしれない。

そんなパイザーのベースとなったのは、同時期のダイハツのコンパクトカーである「シャレード」であり、ホイールベースも共通。ただ乗員をアップライトに座らせることで必要十分な室内空間を実現し、リアシートも豊富とまではいかないもののシートアレンジが可能で、車中泊もできそうなフルフラット化もできるようになっていた。

ダイハツ パイザー

当初は大型フォグランプやカンガルーバー風のフロントバンパー、リアラダーにルーフレールなど、RVテイストを押し出していたパイザー。同時期の「ムーヴ」に設定したエアロ仕様が人気と見ると方向転換し、デビュー翌年の1997年9月のマイナーチェンジ時に「エアロカスタム」という若年層を狙ったエアロ仕様を設定している。

搭載されていたエンジンは当初は1.5Lの直列4気筒SOHCエンジンのみだったが、前述したエアロカスタムには1.6Lエンジンを搭載したほか、同じタイミングで4WDモデルもこの1.6Lエンジンに置き換えられていた。

パイザーは欧州にも輸出されていた

使い勝手の面では比較的評価されていたパイザーではあったが、同時期にデビューしたデミオがあまりにも大ヒットしたことを筆頭に、立体駐車場にギリギリ入れない全高や、上級モデルの1.6L仕様では自動車税の区分がひとつ上になってしまうこと、そしてやや地味なルックスが災いし、モデル末期の月販目標は1000台までに縮小。2002年夏ごろにひっそりと姿を消すこととなった。

なお、パイザーは欧州にも輸出がされており、現地の車名は「グランムーヴ」/「グランドムーヴ」となっていた。これは初代ムーヴも欧州に輸出されていた(ただしエンジンは850cc)ためで、言われてみれば両車のデザインは近しいものがある。

日本ではダイハツは軽自動車のイメージが強すぎたためパイザーの販売も伸びなかったと言われるが、日本でも輸出名と同じ車名で販売していたら、また違う結果になっていたのだろうか。

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