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初期型の日産「リーフ」で筑波サーキットを攻め続ける理由とは? EVでもモータースポーツの楽しみ方はたくさんあります

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明

EVの限界性能をサーキットで試す

日産「リーフ」を使用したワンメイクのスプリントレースとして2017年からスタートした「LEAF e-Trophy」は、開催当初は年間4戦ほどがシリーズとして行われていたが、近年は年に2回ほどのEVオンリーの走行会形式の「EV Day」として開催されている。2023年5月28日(日)、SCCN(ニッサンスポーツカークラブ)主催の「MAY RACE MEETING in TSUKUBA」に組み込まれたひとつの走行会として、2023年最初の「EV Day」が筑波サーキットで開催された。

三菱エクリプスクロスも参加することが可能

「EV Day」は、ビギナークラス(初心者向け)、アタッククラス(中・上級者向け)の各20分間の走行枠でのタイムアタックとなる。今回は両クラスで延べ27台が参加。もともと日産リーフのレースがそのルーツであるため、15台のリーフが参加している。

ほかには、テスラ「モデル3」、三菱「アイ ミーブ」、スバル「ソルテラ」、そしてFCEVのトヨタ「MIRAI」、レンジエクステンダーEVの日産「キックス」がエントリー。2022年から新たにMV2(PHV/PHEV)クラスも設けられており、三菱「エクリプス クロス」も参戦することとなった。

EVサーキット走行などで全開アタックすると一気にバッテリー残量が減ってしまううえに、新たに走行するためのエネルギーを簡単に充填できない。にもかかわらず、シリーズに長年参戦している高橋勝之さん(#12 NERC 初代リーフホワイト)に話を聞いた。

初期型リーフで筑波サーキットを何秒で走れるのか、試し続けたい

高橋さんは初期型日産リーフ(30kWモデル)のオーナーで、これまで他のEVレースシリーズへの参戦経験があり、走行会の元となったリーフチャンピオンレースにも参戦していた。現在はほぼこの走行会にのみ参加している。そもそも自動車会社に勤務する高橋さんがEVでレースを始めたのは、職場の仲間がEVレースに参戦しているのを手伝い始めてから。EVレースについて、高橋さんは次のように語ってくれた。

「参戦する以前から、自動車の多くがEVになってもモータースポーツがなくならないようにいま土台をつくっておく必要があると感じていました。エコだけでなく、自動車との楽しい関係性を今後もつくっていくのも自動車メーカーの一員として大事なのではないかと、考えているからです」

では、高橋さんが日産リーフでの参加者が多いこの走行会に参加している理由とは?

「以前参戦していたEVレースでは、トップを行くテスラとの速度差がありすぎて、レーススキルが高くないドライバーにとっては危険だなと感じました。それで私の初期型リーフと私のレベルでは参戦するのは難しいかなと」

競技志向が強くなると、より速いマシンに乗りたいという意識になっていくものだが、プライベートで自身のこづかいの範囲内で楽しむには限界がある。このシリーズは、現在レース形式ではなくなっている。主催者はレースの実現を目指しているものの、参加台数の確保が難しい。ただ、それでも高橋さんの挑戦は続く。

「個人的には109psしかない初期型リーフで筑波を何秒で走れるのか? まだタイムアップの要素があるので試してみたい。その場所としてこの走行会に参加し続けています」

この日の走行、高橋さんの結果は「コースインして2周目で原因不明のパワーオフ」となり、車両をコース脇に寄せるものの、寄せきれないままに完全停止となってしまい、セッションは赤旗中断。強制排除となってしまった。次回、秋のセッションに向け、原因を追及して、さらにタイムアップを目指すとしている。

高橋勝之さんの初期型リーフ

バッテリー劣化ばかりが気になってEVに乗り換えができない、EVに乗ってもバッテリー残量が気になって遠出もできない……なんて意見もあるが、EVをしっかり使い倒す、そんな使い方も楽しいのかもしれない。

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