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トヨタ「キャバリエ」を覚えてる?「所ジョージ」モデルや「TRDスポーツ」バージョンもあった今や絶滅危惧種です

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TEXT: 小鮒康一(KOBUNA Koichi)  PHOTO: AMW編集部

トヨタの本気を感じさせられた1台だった

当時を知る人であれば所ジョージ氏が出演していたCMや広告を覚えている人もいるかもしれないが、当時を知らない人にとっては全く認知されていないどころか、街中ですれ違っても気づかない可能性すらあるモデル。それが1996年1月から販売をスタートさせたトヨタ「キャバリエ」だ。

新車価格は200万円を下回っていた

「販売のトヨタ」をもってしても人気車種の仲間入りをすることが叶わなかったキャバリエ、一体どんなクルマだったのか。じつは当時の日米の間で問題となっていた、日本からの輸出過多による貿易摩擦を緩和するために、アメリカのゼネラルモーターズから輸入する形で販売されていたモデルだったのだ。

ちなみにアメリカでは「シボレー キャバリエ」という名前で販売されており、当該モデルは3世代目のキャバリエとなっていた。現地ではコンバーチブルモデルも設定されていたが、日本へ導入されたのは4ドアセダンと2ドアクーペの2種類となっている。

一見するとシボレーのエンブレムをトヨタのエンブレムに変更し、ステアリングの位置を左から右へと変更しただけに見える。しかしじつはステアリングの位置を変更する際にウインカーとワイパーのレバーも日本仕様(右がウインカー、左がワイパー)にしただけでなく、シートの位置やペダル配置を日本人の体格に合わせてチューニングするなど、徹底的にローカライズされていたのである。

また搭載されるパワーユニットもシボレー版ではトップグレードのみに用意された2.4L直列4気筒DOHCエンジンをチョイスし、商品力を強化したうえで200万円を下回るという、同時期の「コロナプレミオ」の2Lモデルよりも安いバーゲンプライスでリリースされたのだった。

ちなみに搭載エンジンのチューニングや足まわりに至るまで、日本仕様はシボレー版とは異なる味付けとなっており、どうせ導入するなら売れるクルマに仕上げようというトヨタの本気というか意地を感じるものとなっていた。

トヨタ キャバリエは2.4L直列4気筒DOHCエンジンを搭載

1990年代後半には警察車両として活躍

登場間もない1996年8月にはトヨタテクノクラフト(当時)が手がけた「TRDキャバリエ」もリリース。「赤のクーペと緑のセダン」と、どこかのカップ麺のような組み合わせでリリースされたこのモデルは、TRDのローダウンスプリングが組み込まれ、クーペには大型リアスポイラー、セダンにはカラードリアウイングなどをプラス。

さらに翌1997年6月にはクーペをベースとし、エアロパーツで武装した「キャバリエTRDスポーツ」と、セダンをベースに所ジョージ氏がカスタマイズをプロデュースしたと言われる「トコロキャバリエ」を矢継ぎ早にリリースしたが、いかんせん当時のトヨタ車とは明らかに異なるデザインを持つキャバリエは販売面で苦戦を強いられる。

結局、当初は年間販売目標台数を2万台としていたが、それには全く及ばずに当初の予定よりも前倒しで輸入販売を終了。終売となった2000年夏までに3万7000台ほどしか販売することができなかった。

低価格かつ大排気量エンジンということで、1990年代後半には警察車両としてまとめて導入されたこともあったが、10年ほど前に大量導入されたスズキ「キザシ」と同じく、レア車両すぎて逆に目立ってしまうという事態も巻き起こっていたと言われていたようだ。

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