ホイールはOZ製のAMG純正品
そんな歴史を持つAMGが、ベルセデス・ベンツ560SELをベースにつくったのが、今回RMサザビーズオークションに出展されたメルセデス・ベンツ「560 SEL AMG 6.0」である。
このクルマは1991年式の、日本仕様車だ。560SELを新車で購入した日本のオーナーが、当時はヤナセが展開していたAMGジャパンに車両を持ち込んでつくられている。
搭載されているエンジンは5.5LのM117型V型8気筒をベースにボアアップを施し、シリンダーヘッドはM119型に換装したM117/9ハイブリッドと呼ばれるもので、375psを発生する。ブレーキシステムはフロントに対向4ピストンキャリパーを装備し、ディファレンシャルはグリーソン・トルセン社(現在のJテクト・トルセン・ノースアメリカ)製へと換えられている。
エキゾーストフィニッシャーやフルエアロキットももちろんAMG製だし、インテリアには300km/hスケールのホワイトメーターやバーウッド・トリムなど、これもAMGのパーツが装備されている。ホイールはOZ製のAMG純正品だ。
その全体的なクオリティは、年式を考慮すれば高い、といえるだろう。もちろん、コンクールコンディション、というわけではないが、ひび割れを起こしやすいバーウッドトリムは、フロントシートバックに装備されたテーブルのみ若干の割れが見られるものの、その他の部分は美しい。ボディ外板も、新車当時はブルーブラックメタリックだったものを、まだ日本にあるうちに現在のアストラシルバーメタリックへと全塗装しているため、その状態は良好だ。
さらにいうなら、日本向けの取扱説明書や整備手帳、カタログなども付属しているし、シフト操作のコーションラベルや慣らし運転に関するコーションラベルなども、新車当時のまま貼付されている。
今回の出品に際しては、注意点としてトランスミッションに小さな不具合があるようだが、これは修理できるものなので、この個体を手に入れたいと考える人にとっては、大きな負担とはならないはずだ。
そんなこのメルセデス・ベンツ560 SEL AMG 6.0は、9万ドル〜12万ドル(約1300万円〜1750万円)というエスティメート(推定落札価格)に対して、17万9200ドル(約2610万円)という価格で落札された。
この価格、高いといえば、高い。しかし、昨今のヤングタイマーの高騰という面から見れば、ちょっと落ち着いたかな、とも感じられる。トランスミッション修理が必要という部分が問題視されたのか、あるいは全塗装をおこなった経歴がある、ということが忌避されたのか、それはわからない。もし想像のように、ヤングタイマー車の価格高騰が落ち着いてきた証が今回の落札額なのだ、とするならうれしいのだが、さてどうなのだろうか。




















































































