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プアマンズポルシェと言われた「968」が7500万円! 理由は世界に1台しかないプロトタイプ「968ターボS」でした

プアマンズポルシェと言われた「968」が7500万円! 理由は世界に1台しかないプロトタイプ「968ターボS」でした

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: 2023 Courtesy of RM Sotheby's

ポルシェの正規代理店でレストアを実施

エクステリアでは、オリジナルの3ピース軽量スピードライン・ホイールとツインフード・スクープ、大型アジャスタブル・リアウイングなど独自のディテールが採用されている。インテリアも軽量バケットシートの装備など、スポーティでかつ機能的なデザインに徹していることが分かる。

だが残念ながら、968ターボSは、高価格を理由に、1994年に13台のプロダクションモデルと、1台のプロトタイプのデリバリーを終えたところで生産が中止される。そう大方の予想がつくとおり、今回モントレー・オークションに姿を現したのは、その1台のみ1992年に生産されたプロトタイプの968ターボSで、完成後はシリーズ生産のためのホモロゲーションモデルとして使用されたほか、開発期間中はポルシェに保管されプレスカーとしても使用された。

ポルシェ968ターボS プロトタイプ

ボディカラーはいわゆるスタンダード・イエローだが、ポルシェには1994年まで量産車にこのカラーは設定されていなかったため、装備タグには「ペイント・トゥ・サンプル・コード・98」の表記がある。

ターボSの開発プログラムが終了すると、968ターボSはパリ・ダカールで何度もの優勝経験を持つスヴェン・クアントに売却された。氏は約30年間、968ターボSプロトタイプのオーナーであり続け、当初は日常的な移動手段として使用していたというが、のちにこのクルマを保存する必要性が明らかになったため、ポルシェの正規代理店でレストアを実施。

希少なオリジナルのスピードライン製ホイールが装着された状態であり、またサービスブックや保証書など大量の書類とともに出品された968ターボS。その落札価格は予想落札価格にはわずかに届かなかったものの、51万6500ドル(邦貨換算約7500万円)に達したという。ポルシェの歴史を物語るひとつの例として、それは非常に貴重なモデルといえるのではないか。

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