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19歳、初マイカーにルノー「クリオV6」を選んだ理由は? 10年乗り続ける魅力はTWRが手掛けたミッドシップだから

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TEXT: 西川昇吾(NISHIKAWA Shogo)  PHOTO: 宮越孝政

サンク ターボの再来と言われた伝説のフランス製ホットハッチ

2023年8月11日に富士スピードウェイで行われた「FUELFEST JAPAN TOKYO」には2000台を超える多彩なカスタムカーたちが集合。当日のイベント広場ではレーシングドライバー織戸 学選手が主催する「オリドパラダイス」も併催されていた。日本車やアメリカ車が多かったが、欧州スポーツモデル、それも希少なルノー「クリオV6」を会場で発見したので話を聞いてみた。

ルノー・スポール謹製の魔改造マシン

このクリオV6のオーナーである“のりめん”さんは現在29歳。このクルマとの付き合いはなんと10年になるそうだ。29歳で10年乗っている……ということは、そう、“のりめん”さんにとって初のマイカーがこのクリオV6なのだ。欧州車に明るい人ならば、クリオV6が特殊なクルマであることはご存知だろう。

クリオV6は、ルノーのコンパクトFFハッチバック「クリオ」(日本名「ルーテシア」)をベースに、リアシートを取り払いエンジンの搭載位置をリアミッドシップに変更したモデルだ。エンジンは最高出力230psを発生する3.0LのV6エンジンが搭載される。

“のりめん”さんの前期型は数々のレーシングカーを手掛けたTWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)で生産された。これらの情報を並べただけでも、大量生産の通常モデルではなく、少量生産で手間のかかった特殊なモデルであることは想像ができる。

初めての愛車に「面白い選択肢」を求めて辿り着いた

“のりめん”さんは、なぜそんな特殊なクルマを初のマイカーとしたのだろうか? それは「面白い選択肢だったから」と答えてくれた。

社会人1年間の貯金とローンで用意できる中から狙える候補を絞ったそうだ。クリオV6の他にもアルファ ロメオ「147GTA」やルノー「スポール スピダー」、ロータス「エリーゼ」、Z31「フェアレディZ」などが候補にあったという。その中でクリオV6に狙いを定めたのは、クローズドボディで日常性もあって、かつ候補の中で一番面白い選択だと感じたのが理由だそうだ。

クリオV6を狙うと決め、高校の同級生の父親が工場長を務めるフランス車専門店に個体探しを依頼。スグに見つかるとは思っていなかったそうだが、あっさりと条件のいい個体が見つかったとのこと。それが今日まで約10年所有してきたこのクリオV6だ。

ボンネット、ホイール、ウイング、ライト、ブレーキなどが前オーナーによって変更されていたそうだが、その変更点もクリオV6のワンメイクレース、トロフィーカップをイメージさせる仕上がりになっていて気に入ったのが大きな理由になったとのこと。また、依頼していたフランス車専門店も「これは内容的にもまともでオススメできる個体」と言ってくれたのが購入を決める後押しになったそうだ。

レーシングカーと同じTWRで造られていたのも嬉しいポイント

こうして“のりめん”さんの手元にやってきたクリオV6だが、10年間乗り続けてきているということは、「面白い選択」が彼にとって最高の選択であったことは間違いないだろう。カップカーありきで開発されたクリオV6、その背景を考えるとロードバージョン的な雰囲気がとても気に入っているとのこと。また、後期型ではない前期型独自の特徴としてTWRで作られていたのもお気に入りポイントだそうだ。レーシングカーと同じ場所で造られていた、その事実が嬉しいとも。TWRのステッカーは“のりめん”さんのこだわりポイントのひとつだ。

10年間での思い出を聞いてみると、こう答えてくれた。

「クルマがどうこうっていうより、このクルマでいろんなイベントに行って、多くの人に知り合えたのが一番の思い出ですね。珍しいクルマなので、クルマが名刺代わりになってくれました」

そんな“のりめん”さんはこの日もイベント会場でフォーミュラカーのカウルを購入していた。これをクリオV6で持って帰るというのだから恐れ入る。これからもいろんなイベントにこのクリオV6で出撃して、数々の戦利品を持って帰ることだろう。

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