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熱いオトコの旧車浪漫!「セリカターボIMSA-GTO」に憧れてトヨタ「コロナ」をカスタムしました

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏

  • コロナをベースにセリカターボIMSA-GTO仕様を完成させた
  • このクルマを選んだ理由は、一番最初に買ったクルマがST140コロナハードトップだったからだそう
  • フロントスポイラーのエアダムが迫力のフェイスに
  • 左右に大きく膨らんだブリスターフェンダー
  • トランクエンドに沿って立ち上げたウイング
  • ストリート仕様として鉄チンホイールをカッコよく履きこなす
  • ハンドルは昔から愛用の小径ウッドステアリングをセット。クリスタルノブはヤンチャな遊び心だ
  • オーディオは純正のまま。懐かしのプッシュボタン式が昭和感を醸し出す
  • まさにレーシングカーそのもののリアビュー
  • セリカターボIMSA-GTOそのままの姿に仕上げられた
  • IMSA-GTO仕様のトヨタ「コロナ」と、オーナーの愛知県にあるカスタムショップ店長の大空さん
  • フロントもオリジナルのレーシングカーにかなり似せている

コロナをIMSA-GT仕様にカスタム

このクルマのオーナーは、愛知県のカスタムショップとして有名なOEPオカダエンタープライズの大空店長だ。若い頃にたまたま見かけた「セリカターボIMSA-GTO」の姿にひと目惚れ。いつかはあんなクルマに乗りたいと思い続け、大人になった大空さんは長年の夢だったクルマの製作に着手。どうせ作るなら、自分の思い出深い1台で、ということでトヨタ「コロナ」をベースにセリカターボIMSA-GTO仕様を完成させた。詳細を紹介しよう。

レーシングカーへの憧れから始まった

幼少期にスーパーカーに興味を持ち、漫画『サーキットの狼』を読んで育った昭和生まれのモータースポーツ好きにとって、とくに印象深いレースカテゴリーといえばシルエットフォーミュラGr.5になるだろう。見る者の視線を奪うオーバーフェンダーにエアダム方式のビックスポイラーを装着させたマシンは、見た目こそ市販車の面影を残すものの、ターボエンジン搭載によってビックパワーを得て、そのスピードと走りは迫力満点。サーキットでは、爆音とともに現れ、抜きつ抜かれつの壮絶なバトルを繰り広げたシーンは記憶として残っていることだろう。

そんなシルエットフォーミュラGr.5は欧州カテゴリーのレースであったが、北米では同様に作り込まれたマシンのことをIMSA-GTと定め、国際モータースポーツ協会(IMSA)が主催する「IMSA GT選手権」はツーリングカー最高峰のレースとして盛り上がりをみせた。

日本でもモンスターマシンと化したGr.5レースカー、そして、IMSA-GTのレーシングマシンが一緒に走る市販車ベースのレースが開催され、国内最高峰のハコ車レースとして注目を集めたことを思い出す。

今回紹介するIMSA-GTO仕様のレーシングカーを所有する大空店長も、まさにこの時代を経験したひとり。たまにテレビで放送されていたIMSAシリーズを観戦し虜になった。そして、博物館で見かけたセリカターボIMSA-GTOにひと目惚れ! 市販車ベースならレーシングレプリカとして製作することは可能かも……とずっと思い温めていた構想を大人になってから具体的に練って、自分だけのIMSA-GTOを完成させた。

じつはセリカではなくコロナがベース

このクルマ、よく見ればわかるがセリカではない。それっぽく作っているが、じつは1982年式トヨタST140コロナである。このコロナを選んだ理由は、18歳でクルマの免許を取った時に、一番最初に買ったクルマがST140コロナ ハードトップだったからだ。

そして、よく調べてみると、このモデルからセリカとプラットフォームが共通化され、スタイリングも当時はあまり気にしていなかったが、よく見れば憧れのマシンに似ていた。そこで大空さんは思い付き、どうせレーシングレプリカとして作るなら、まんま同じでは面白くない。ボディのモディファイを徹底的にやるなら、思い出のクルマでセリカターボIMSA-GTOを作りたい……そんな想いからST140コロナをベースにした製作をスタートした。

大空さんが店長を務めるOEPオカダエンタープライズは、カー用品やエアロパーツを製造販売するショップとして知られている。そのため、ボディリメイクを兼ねた外装パーツを生み出す技術には長けている。レプリカボディはボディ全体を覆うフルカウルスタイルでFRP製セリカターボIMSA-GTOボディとして製作。当時の資料を元に、まんまレーシングカーと同様の外装スタイルに仕上げた。

遊びゴコロとギャップも忘れない

フロントスポイラーのエアダム、左右に大きく膨らんだブリスターフェンダーの形状、NASAダクトの装着、トランクエンドに沿って立ち上げたウイングの形状など、オリジナルのレーシングカーにかなり似せている。もちろん、ホンモノのレーシングカーと比べると市販車ベースでの限界を感じる点はあるが、その中でも様々な工夫を施して作ったことは伝わる。また、フロントグリルを見るとCELICAではなく、CORONAの文字が入っているのもご愛敬。こうした遊び心もひっくるめてよく作られている。

外装はまんまレーシングカーだが、内装を見ればコロナ純正状態というギャップも面白い。レーシングカーのカッコ良さを持つIMSAストリートスタイル、もちろん公道を走れるように公認取得済み。大空店長の夢の1台は、同時にOEPオカダエンタープライズというお店の技術力の高さにも繋がっている。きっとこのお店ならオーナー達が思い描く理想のマシンも作ってくれるに違いない。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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