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トヨタ「キャバリエ」の主査は「プログレ」や「センチュリー」も担当していた!? 実は丁寧に「トヨタ化」された心地よいクルマでした【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

走りも穏やかで心地よいクルマだった

ところでトヨタ キャバリエの実車は、全長4595mm×全幅1735mm×全高1395mm(セダン)と、当時のトヨタ車では中級クラス相当のボディサイズで、車両重量は1300kgほど(クーペは1310kg)。このボディに排気量2.4Lの4気筒DOHC(150ps/22.1kgm)のエンジンを搭載していた。

なので(このことは比較的よく身体で覚えていることだが)アクセルをグイッと踏み込むような走らせかたをする必要はまったくなく、深呼吸をした後のようなリラックスした気分で穏やかに走らせるとクルマの魅力を引き出せる……そんな印象だった。

サスペンションもなんらかの日本仕様化が入っていたかもしれないが、セダンとクーペでは設定に大きな差はなかったはずだ。タイヤはオールシーズンが標準(セダンが14インチの70、クーペは15インチの65だった)で、横力を無理にかけるような走りは不向きだったが、コンパクトだがアメリカ車らしく乗り味も穏やかで、その意味では普通に乗れる乗用車だった。

静粛性関連でもトヨタの手が入れられていたはずだが、決して静謐ではなく、決して高級感を前面に出しているわけではないまでも、メカ的にストレスなく自然体でクルマが走る雰囲気が味わえた、カジュアルで心地いいクルマだったように思う。

アメ車ながら150万円以下のバーゲンプライスが付いたことも

そういえば「かもしれない」「だったように思う」と断定を避ける表現を連発しているついでに書かせていただくと、クーペのリアクオーターウインドウの形状は、当時のGM繋がりで言うと、どう見てもオペル「ベクトラ」のリアクオーターウインドウと共通だったのでは? と着目していたことを思い出した。ただ当時はそれ以上にウラをとった取材はしておらず、以来、真相は不明だが、果たしてどうだったのだろう?

後期には所ジョージをCMに起用、若いユーザーをターゲットにした広告展開もあった。また一時期は輸入アメリカ車ながらなんと150万円を切るバーゲンプライス(1999年11月、クーペ24Sで149.9万円)が付けられたことも。だが、今ひとつ販売が奮わずシュリンクしたのは残念だった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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