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なぜワンオーナーのフォード「シエラRSコスワース」が日本にある? ラリーメカニックだったオーナーが手塩にかけた極上車でした

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循

  • 最近では知り合いに声をかけられたとき、たまにこのようなイベントに参加するというオーナーの“シエラおんちゃん”さん
  • 三菱のラリーメカニックとして世界中転戦していたオーナーの“シエラおんちゃん”さん
  • デビューした1986年式のフォード シエラRSコスワース
  • スコットランドで購入。その際アンドリュー・コーワン氏に手伝ってもらったという
  • 歴代スポーツ・フォードの中でも1980年代を代表する1台がフォード シエラRSコスワース
  • 大きなリアウイングが特徴的だ
  • 1986年式とは思えないほど美しく保たれている
  • 会場にはオーナーの“シエラおんちゃん”さんの他にもシエラRSコスワースが参加していた
  • エンジンヘッドカバーには「DOHC 16V TURBO」と「COSWORTH」の文字が
  • シエラRSコスワース。その名の通り、その中身は名門コスワースの手によって徹底的に強化されている
  • 基本的には他人にはいじらせないというオーナーの“シエラおんちゃん”さん

二刀流のクルマ作りに邁進するようになったフォード

2016年に日本市場から撤退したあとも、その質実なクルマのキャラクターに惚れ込んだオーナーは多く、今なお根強い人気のヨーロッパ・フォード。その熱心なユーザーらが中心となって2023年11月4日に開催されたのが「ヨーロッパフォードミーティング​2023」だ。今回で第8回目となるこのイベントが開催されたのは前年同様、静岡県浜松市の浜名湖ガーデンパーク南ロータリー。イベント当日には約50台の新旧ヨーロッパ・フォードと熱心なオーナーが全国から駆けつけたが、その中でもホモロゲーション・モデルらしい迫力の佇まいで周囲を威圧していたのが、こちらの「シエラRSコスワース」だった。

名門コスワースの手によって徹底的に強化された

いささか旧聞に属するが、3年ほど前に封切られた映画『フォードvsフェラーリ』でも描かれていた1960年代フォードの、モータースポーツ分野での世界制覇の野望。もちろんその頂点はフォード・コスワースDFVエンジンによるF1界制覇と、プロトタイプ・スポーツ「GT40」によるル・マン制覇であるわけだが、そのほかにもツーリングカー・レースからラリーまで、1960年代のフォードがモータースポーツに投入したパワーは桁外れだった。以来、フォードは「質実で朴訥(ぼくとつ)な実用ツール」というT型以来のキャラクターに加え「勝利のための過激なスポーツモデル」という性格のクルマも生み出すという、いわば二刀流のクルマ作りに邁進するようになる。

本国アメリカのフォードの現地法人としてスタートした英国フォードとドイツ・フォードは、やがてそれぞれの国情に合わせた独自モデルの開発を行い、さらにその2社が統合して1967年に生まれたのがご存知ヨーロッパ・フォードだ。ヨーロッパ・フォードもまた質実な実用車を作る一方で、それらをベースとした競技用の過激な派生モデルを多数送り出してきた。

そんな歴代スポーツ・フォードの中でも1980年代を代表する1台がフォード「シエラRSコスワース」だろう。1982年にデビューしたヨーロッパ・フォードのミドルセダン、シエラをベースにグループA規定のホモロゲーション取得用の派生モデルとして1986年にデビューしたシエラRSコスワース。その名の通り、その中身は名門コスワースの手によって徹底的に強化されている。

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