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「930ターボ」の最終進化型は4000万円! ポルシェのVIPのためだけに55台しか生産されなかった「911ターボS WLS クーペ」とは

「930ターボ」の最終進化型は4000万円! ポルシェのVIPのためだけに55台しか生産されなかった「911ターボS WLS クーペ」とは

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2023 Courtesy of RM Sotheby's

純正フルオプションで、さらなるエクスクルーシヴ性を獲得

今回RMサザビーズ「ARIZONA 2024」オークションに出品された「グランプリホワイト」のボディにブラックのフルレザーが組み合わされた個体は、ドイツ国内に納車された42台のターボSのうちの1台。1989年2月23日にドイツのデュッセルドルフにある「ポルシェセンター・ゼーシュタン」を経由して最初のオーナーに新車で納車された。

ターボS仕様のエンジンパッケージにくわえて、ポルシェ「Exclusive Manufaktur」の革巻き3本スポークステアリングホイール、リミテッドスリップディファレンシャル、電動サンルーフ、電動式スポーツシートなど純正オプションの数々が際立っている。

新車としてのデリバリーから四半世紀後となる2014年5月、この911ターボSはドイツのブローカーを介して、カナダのブリティッシュ・コロンビア州に輸入。そののちは、現オーナーの保有する限定生産スポーツカーのコレクションの1台として、大切に楽しまれてきたとのことである。

2023年8月、このクルマは米国に輸入された直後に「エクスクルーシヴ・モーターカーズ・オブ・アリゾナ」社によって、1万7000ドルをかけたエンジンのフルサービスを受けるとともに、ワシントンで公道使用のためにナンバー登録。そしてドイツから北米へと移動して以来、790マイル(約1270km)のマイレージを重ねたという。

1975年から1989年にかけてポルシェが製造した2万1000台以上の930(911)ターボの中でも、この911ターボSクーペは、あらゆる基準から見ても特別な存在。930ターボの最終型にして最高性能、そしてもっとも洗練されたメカニズムを搭載し、独自のパワートレインと比類なきエクスクルーシヴ性のすべてが、象徴的なワイドボディのシルエットに包まれている。

1月25日のオークション出品に向けて、RMサザビーズ北米本社は現オーナーとの協議のうえ、22万5000ドル~30万ドルという強気のエスティメートを設定。その上で「Offered Without Reserve」、つまり最低落札価格は設定しなかった。

この「リザーヴなし」という出品スタイルは金額を問わず確実に落札されることから、特に人気モデルではビッド(入札)の起爆剤ともなり得るいっぽうで、たとえビッドが出品者の希望に達するまで伸びない場合でも落札されてしまう、というリスクも二律背反的に持ち合わせる。

そして迎えた競売では、エスティメートの中央値に到達する26万6400ドル、日本円にして約3940万円で落札されることになった。

現在の国際マーケットにおけるポルシェ930ターボの相場価格は、オリジナルモデルである3L時代が比較的高め。いっぽう生産期間が長く、出荷台数も多い3.3L版はやや安価になる事例が多いようだが、さすがにエクスクルーシヴなターボSともなれば話は別ということだろう。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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