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約1億円の限定19台がすでに完売!「ザガート」と「ラ・スクアドラ」が提携開発した「AGTZツインテール」の驚きの機能とは

投稿日:

TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: La Squadra x Zagato

  • ミラノに本拠を構えるカロッツェリア・ザガートと、ヤコブ・ピエトラザックがポーランドのカトヴィツェに設立したスーパースポーツを専門に扱う高級車ディーラー、ラ・スクアドラ社の提携で始まったプロジェクト
  • アルピーヌのA220のストーリーに基づいて開発されたAGTZツインテール
  • 2タイプのテールを自由に使い分けることができる
  • ロングボディにも、そしてショートボディにもシルエットを変化させることができる
  • ボディのテールセクションを着脱することでシルエットを変化させる
  • テールを装着するとロングテールのシルエットに変化
  • ベースのモデルはもちろんアルピーヌのA110
  • テールの選択は完全にオーナー自身の手の中にある
  • AGTZツインテールは、そのネーミングが物語るとおり、2タイプのテールを自由に使い分けることができる
  • ザガートが、今回チョイスしたストーリーは、アルピーヌのA220だった
  • 1960年代終盤にル・マン24時間レースに、A210やA110などとともに投入されたA220のストーリーから開発された
  • エレガントなロングテールは、当然のことながら高速域でのエアロダイナミクスの向上にも貢献
  • ル・マン仕様のA220の象徴ともいえたロングテールを300mmもカット。新たなシルエットのA210が誕生した
  • 1960年代終盤に投入されたアルピーヌのA220
  • ベースのモデルはもちろんアルピーヌのA110

伝統あるカロッツェリアが生み出す至高の限定車

カロッツェリア・ザガートとスーパースポーツを専門に扱う高級車ディーラー、ラ・スクアドラ社の提携で始まったプロジェクト。そのベース車両となったのは、アルピーヌの「A110」でした。「AGTZツインテール」という名前を与えられた限定19台のそのクルマは、2024年5月開催のコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステで一般公開されます。

温故知新なくしては生まれない新たな創造

「自動車の新しい時代が訪れると、人は過去を、つまり1950年代や1960年代の名車を思い出したくなるのです」

と語るアンドレア・ザガートは、1919年にカロッツェリア・ザガートを設立したウーゴ・ザガートの孫にあたる。そして、

「歴史上の象徴的なクルマのストーリーは、現代においても語り継がれなければならない。新しい世代に自分たちの物語を創り出す意欲を与えるには、これは極めて重要な課題です。過去を知らずして、未来を想像することは不可能です」

とも。

ミラノに本拠を構えるカロッツェリア・ザガートと、ヤコブ・ピエトラザックがポーランドのカトヴィツェに設立したスーパースポーツを専門に扱う高級車ディーラー、ラ・スクアドラ社の提携で始まったプロジェクトは、そのアンドレア・ザガートが持つ理念をピエトラザックが完全に共有したことからスタートした。

すでに1世紀以上もの歴史を持つザガートは、その間卓越したエンジニアリングとクラフトマンシップによって、通常のカーデザインの常識を超える成果を自動車業界の中で達成してきた。重要なのはメインストリームとなるモデルの設計や生産は一切行わず、その代わりに厳密に限定された台数のみが生産されるスペシャルモデルの生産に専念してきたこと。つまり他社が生産したエキゾチックな高性能車に、さらに独自のデザインなどを施し、限定車やコレクターズカーを生み出す、自動車業界においても特にユニークな存在といえる。

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