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農道のティレル! 軽トラ6輪車ホンダ「アクティ クローラ」は現在入手困難!? キャタピラを装着すればバツグンの悪路走破性に!

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)

  • 前期型は黒バンパーで、ヘッドライトの下側がオレンジとなるのが純正だが、バン用のチンスポやクリアレンズを装備。メッキドアミラーやアルミホイールも効いている
  • リアセクションで駆動しているのは最後部のタイヤのみで、前側のタイヤはフリーで回っている
  • 2本のリアタイヤをつないでいる梁状の部材にダンパーとリーフスプリングが接続されている
  • クルマの種別としては軽自動車なので、ゴム製のキャタピラを装備していたとしても公道を走ることができる
  • タフでワイドな荷台の最大積載量は350kg。狭い道などでの荷物の積み降ろしに便利な三方開きだ
  • アクティ クローラのベースとなったのは営農用のアクティ アタックで、リアルタイム4WD仕様となる
  • 内装のデザインは普通のアクティと同一。ステアリングホイールはノンオリジナル。購入時の総走行距離は1万7~8000kmで、取材時は2万6675kmだった
  • 新車販売時に製作されたカタログをコレクションしており、取材時に詳しいスペックを拝見させてもらった
  • トランスミッションが4速MTで高速走行が苦手なので、5速MTが欲しいらしい。変更するときはエンジンも一緒に作業したい、とは“ゆたやん”さんのコメント
  • ゴム製のキャタピラを取り外すとメーカー謹製の6輪車になるので、走っていると二度見されるそうだ
  • 背面タイヤ仕様にしてスペアタイヤを運んでいる。いつもタイヤを8本買うので、このスタイルにするまでつねに2本余っていたそうだ

ゴム製キャタピラを外せばメーカー純正の6輪車

2024年2月24日(土)に茨城県城里町の「ホロルの湯」を会場に、第2回「軽トラ&スーパーカブ ミーティング」が開催されました。スーパーカブの愛好家団体が主催したユニークなイベントの会場から、今回はホンダが1994年に発売したメーカー純正の6輪軽トラ、「アクティ クローラ」で参加していたオーナーに話を聞いてみました。

1994年に登場した不整地のための特別仕様

ホンダ「アクティ クローラ」は、1998年〜1999年まで生産された2代目アクティがベースで、1994年に実施されたマイナーチェンジ時に追加設定されたひときわ個性的な珍車だ。リアがキャタピラ仕様ということもあり、日本を代表する迷車だといっていい。一般道を走行できたので、畑、泥濘地、傾斜地、荒地、雪道、雪まじりの不整地、牧草地、ゴルフ場、山岳地帯、砂浜といったフィールドで活躍した。

ベースグレードは、ウルトラローとウルトラリバースという超低速ギアを持つ専用4速MTを備え、リアルタイム4WDのリアデフロック機能が標準装備となった営農用の「アクティ アタック」で、それのリアを4輪+クローラ(ゴム製キャタピラ)にしていた。

昔から地元で見慣れていたアクティ クローラ、探し始めたらひと苦労

「30年前に家の近所の農機具屋さんがホンダのプリモ店をやっていて、そこで畑で使えそうなアクティ クローラを売っていました。頻繁に見ていましたが、“あー、あるな”ぐらいの印象で、欲しい、買いたいと思ったことはありませんでした」

そう話してくれたオーナーの“ゆたやん”さんは取材時59歳。30年前はまだ若かったこともあり、アクティ クローラを買おうとは思わなかったが、あるとき無性に欲しくなってしまったのだそうだ。

「よし買おう! と思って探し始めたのですが、なかなか良い個体と巡り会うことができませんでした。3~4年ぐらい探し、大手中古車情報サイトで遠方にアクティ クローラを何台も持っている人がいることが分かってチェックしてみたら、良質車が250万円だったんですよ。程度があまりよくないものでも150万円だったのでパスしました。家の近所の農機具屋さんにあったアクティ クローラもまだ健在でしたが、これは買うことができませんでした」

それでもめげずに探し続けた末、10年ほど前に念願叶ってこの1994年式アクティ クローラを購入できたのだった。

「なんといってもカタログモデルの6輪車であることがポイントです。主にレジャーで使っています」

他に趣味車としてZ32型フェアレディZコンバーチブルも所有

“ゆたやん”さんの過去の愛車遍歴も伺ってみたら、クラシック「ミニ」、日産「セフィーロ」、R31型「スカイライン」、三菱「ラムダ」といったラインアップ。現在は6~7年落ちで買った1992年式Z32型「フェアレディZコンバーチブル」をアクティ クローラと一緒に愛用し、足グルマとして2023年式のEV、ヒョンデ「アイオニック5」を使っているのだという。なんともバラエティに富んだ顔ぶれであった。

今後、旧車のイベントに参加したいとも話してくれたので、きっとどこかで“ゆたやん”さんのアクティ クローラと遭遇できるはずだ。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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