映画『カーズ』のライトニング・マックィーンを再現
2025年1月10日~12日に開催された東京オートサロンで、ユニークで可愛らしいカスタムカーを披露したのが愛知県のカー用品&エアロパーツ製造販売ショップとしても有名な「OEP」こと「オカダエンタープライズ」です。ピクサー・アニメーション・スタジオによるディズニー映画『カーズ』の主人公、ライトニング・マックィーンをオマージュして製作したスズキ「カプチーノ」を見ていきます。
毎年東京サロンで話題のオカダエンタープライズによる新作は…
ボディリメイクによってさまざまなマシンを生み出すオカダエンタープライズは、2024年度の東京オートサロンではダイハツ「コペン」をベースにマッハ号を製作して、オヤジたちの間で大反響を呼んだ。
同社の岡田代表が2025年は何を仕掛けようかと考え、そこで思い付いたのがスズキ「カプチーノ」をベースにした映画『カーズ』の主人公・ライトニング・マックィーンだった。その姿がなんとなく似ているから、「カーズチーノ・マックィーン」として仕上げたら面白いかも。そんなノリで持ち前のFRP造形技術を駆使して、2025年は子どもたちを喜ばせるマシンを完成させた。
岡田代表は、日頃から趣味で1/1プラモデル感覚で楽しむカスタムマシンを製作している。その延長線上に東京オートサロンでの展示を目指して製作する特別な1台があるわけだが、今回のマシンに限っては、できる限りカプチーノらしさを残しながら、ライトニング・マックィーンの雰囲気に近づけることをテーマに製作。さらに、岡田代表が大好きなカスタム車ならではの遊び心も加えて仕上げていた。
カプチーノに豊かな表情を与える
実際に映画で描かれているライトニング・マックィーンは、フォード「GT40」をベースにデフォルメしたといわれている。その特徴はワイド感を強調するラインにあり、カプチーノにオリジナルの軽自動車用オーバーフェンダーを装着。リアは超大型の跳ね上げウイングをセットする。
しかしこれだけでは面白みに欠けるので、クルマの表情作りにチャレンジ。これまで岡田代表は数多くのクルマを製作してきた造形のプロであるが、クルマとキャラクターとでは勝手が違いすぎるらしく、生きた表情を作り出すためにFRP製の人形作りで有名な職人を招いて製作することになった。
ヘッドライトはそのままに、フロントマスクはスポイラー開口部を口のように工夫。職人による段差の作り方、絶妙な凹凸加減、彫り込み、アールの付け方によって、カプチーノでありながらもキャラクターが持つ豊かな表情を見事に再現した。
純正スタイルに戻せるように製作
オリジナルキャラには無い部分として、前方に大きく飛び出したデッパを装着しているが、これはいつもの岡田代表のノリと遊び心ということであった。
ボディパーツについては、完全ボルトオンで純正スタイルに戻せるように作った点に注目してほしいと話す。付け替えは簡単ではないが、時間をかければ可能。あるときはノーマルスタイル、あるときはカーズチーノ・マックィーンなんて使い分けが楽しめる。そんなクルマは、子どもたちが集まるイベントでは大ウケしそうだ。