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寒波もひと段落…融雪剤まみれで「サビ」は大丈夫!? ボディ下回りに付着した「塩カル」はどのタイミングで洗浄すればいい? 早くしないとサビだらけに!

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW/写真AC

  • ボディ下部の防錆コーティングを勧めたい
  • 塩化カルシウムは水に反応し発熱する性質を持つ
  • 冬に道路が凍結するのを防ぐために撒かれる、塩化カルシウムなどを主成分とする融雪剤。スリップによる事故を減らすためには必須だが……
  • 塩化カルシウムは水に反応し発熱する性質を持つ
  • こびり付いた塩カルは、洗車場にある高圧洗浄機を使うのがベスト
  • 金属が空気中の酸素と水分に触れて腐食するとき、水分に塩分が含まれていると錆の発生を促進してしまう

1週間以内に下まわりの洗浄をする

長かった寒波もようやくひと段落。ふだん積雪しない地方にも雪が積もるとあって、融雪剤が撒かれた道路も多いようです。この冬に道路が凍結するのを防ぐために撒かれる、塩化カルシウムなどを主成分とする融雪剤。スリップによる事故を減らすためには必須で、ありがたい存在であるのですが、クルマにとって看過できないデメリットもあります。それはボディの腐食、すなわち「サビ」です。ここではボディに付着した融雪剤はどのタイミングで除去するべきかお伝えします。

早ければ早いほどボディにとっては優しい

塩化カルシウムは水に反応し発熱する性質を持つ。また水に溶けた状態での凝固点が−51℃と低いため、雪や氷を溶かし、かつ再凍結を防止する効果を持つ。しかし金属が空気中の酸素と水分に触れて腐食するとき、水分に塩分が含まれていると錆の発生を促進してしまう。よく聞く「雪国で使われている中古車は錆が多い」という通説の原因は、他の地域より融雪剤を散布した道路を走る機会が多いからだと考えていい。

雪道を走った後は洗車しようと言われるのは、ボディに付着した融雪剤を落とすためなのだ。といっても年に数回だけスキーへ行くようなケースはともかく、日常的にクルマを使わざるを得ない環境で暮らす人にとっては、走ったらすぐ洗車なんてコストや手間を考えると不可能に近い。

かといって腐食が進むと分かっていながら放置するのも、クルマにとってはもちろん精神的にも大きなストレスだ。融雪剤による錆をなるべく食い止めるには、はたしていつ洗車するのがベストなのだろう。付着した部分が鉄なのかアルミなのかで違いがあり、鉄の種類や塗装の有無でも腐食する早さは異なるが、やはり1週間くらいがタイムリミットと考えるべきで、当然ながら早ければ早いほどボディにとっては優しい。

高圧洗浄機を使うのがベスト

なお強固にこびり付いてしまった融雪剤は、家庭用の水道とホースじゃなかなか落ちず、ボディ下部をまんべんなく洗うのも難しく、洗車場にある高圧洗浄機を使うのがベスト。手洗いにこだわらなければガソリンスタンドの自動洗車機で、オプションとして設定されている「下部洗浄」を選ぶ。

大切で長く乗り続けたいクルマなら、家庭用の高圧洗浄機を買うのも手だ。インターネットで調べると大手メーカーでも、1万円〜3万円の手ごろな製品がたくさん見つかる。もし洗車する回数を減らしたいのであれば、ボディ下部の防錆コーティングを勧めたい。雪の降る地域ならディーラーやタイヤショップなどで施工しているし、DIYが得意ならケミカル剤を購入して自分で塗布するのもいいだろう。プロに依頼した場合はクルマの大きさや、効果が持続する期間にもよるが2万円〜となっている。

目では見えないしチューニングでもドレスアップでもないから、人によってはちょっと割高だと感じてしまうかもしれないが、錆を補修するのに比べればはるかにリーズナブルな金額で、何度も洗車することを考えれば逆にコスパは高いと思われる。大切なクルマを錆から守るためにも、コーティングは大いに有効な手段だ。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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