1974年の富士GCビクトリー200kmレース仕様車を再現
マツダがロータリーエンジンを搭載した5車種目の車両として送り出した「サバンナRX-3」。デビューと同時にスポーツキットを開発していたマツダは、モータースポーツへの参戦が早く、1971年には富士グランチャンピオンシリーズの第5戦にエントリーし寺田陽次郎氏が4位入賞しています。今回は箱車の祭典2024にエントリーしていた「サバンナRX-3 マツダオート東京 寺田陽次郎仕様」を紹介します。
3年前にマツダオート東京 寺田陽次郎仕様に
輸出用の12Aエンジンを搭載しているマツダ「サバンナRX-3」は、その圧倒的な速さで「ロータリーエンジン車 VS ハコスカGT-R」という構図を終わらせ、ロータリーは敵なしというフレーズまで生んだエポックメイキングなマシンだ。わずか4年数カ月という期間で国内レース100勝を達成するなど、さまざまな伝説的なエピソードを残している。
そのため、数多くのファンを獲得しており、箱車の祭典2024にて1977年式の「サバンナRX-3 マツダオート東京 寺田陽次郎仕様」を走らせた辻 良冶さんもそのひとりだ。
「このカラーリングにしたサバンナRX-3が私のまわりにいなかったので選びました。じつはもう1台、マツダオート東京仕様にしたRX-3を所有しています。それは赤白カラーで16年前に製作しました。今回、箱車の祭典2024で走らせたサバンナRX-3は6年ぐらい前に購入したもので、3年前にマツダオート東京 寺田陽次郎仕様にモディファイしました」
このカラーリングは、マツダオート東京モータースポーツ課のボディカラーで、現車は1974年の富士GCビクトリー200kmレースに出場したマツダオート東京仕様を再現。1978年に登場したRX-3をベースとしたマツダオート東京初のGr.5マシンである「251」にも採用され、1979年のル・マン24時間レースに参戦した「RX-7 252i」のカラーリングのベースにもなった。
「1974年にシグマMC74でル・マン24時間レースに初出場し、以後2008年までの間に27年連続出場を成し遂げ、全29回もル・マンに出場した寺田陽次郎さんは、まさにミスター ル・マンです。日本人ドライバー最多記録ですからね。そういったこともあり、このカラーリングが好きで、チョイスしました」
数あるサバンナRX-3の中でも格別な1台
辻さんのサバンナRX-3 マツダオート東京 寺田陽次郎仕様は、エンジン、サスペンション、ブレーキなどに手が加えられており、数あるサバンナRX-3レーシングレプリカの中でも格別のスピードを誇っている。
箱車の祭典2023のときはエンジンの回転がスムーズに上がらず、本来は1万回転まで回るが6000回転までしか使えなかった。2024年はどうだったのか? 気になったのでインタビューしてみた。
「2023年のときはキャブレターが不調でした。そして、トランスミッションもダメで3速に入りませんでした。それを直し、前週の富士スピードウェイでのマツダファンフェスタを走りました。燃料をちょっと濃くしてきたので、本来は1万回転まで回るエンジンは7000~8000回転まで使えるようになりました」
次回はきっちり1万回転の咆哮を聞かせてくれるだろう。
























































