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30代で購入したマツダ「コスモスポーツ」を78歳現役でサーキットで走らせる!「そろそろエンジンのオーバーホールですかね?」

30代で購入したマツダ「コスモスポーツ」を78歳現役でサーキットで走らせる!「そろそろエンジンのオーバーホールですかね?」

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 平田 勝(HIRATA Masaru)/奥村純一(OKUMURA Junichi)

  • マツダ コスモスポーツ:1968年にニュルブルクリンクで開催されたマラソン・デ・ラ・ルート84時間耐久レース仕様を再現
  • マツダ コスモスポーツ:プラグを入れるケースもロータリーエンジンの形をしているというこだわりぶり
  • マツダ コスモスポーツ:ウッドのステアリングを装備。インテリアは純正形状を残している
  • マツダ コスモスポーツ:筑波サーキットで開催されているJCCAに長きにわたって参戦してきた
  • マツダ コスモスポーツ:84時間耐久レースで、82時間まで上位を走っていたカーナンバー18を忠実に再現している
  • マツダ コスモスポーツ:ブリヂストンが販売しているスポーツドライブ向けタイヤのポテンザをセット
  • 御年78歳(取材時年齢)とは思えない熱い走りを披露したオーナーの井出 満さん
  • マツダ コスモスポーツ:ボンネットを見るとマラソン・デ・ラ・ルート84時間耐久レース/1968年のレプリカであることが分かる
  • マツダ コスモスポーツ:オーナーズクラブに入り、パーツなどに関する有益な情報を得ている
  • マツダ コスモスポーツ:アルファ ロメオ「セブリングスパイダー」も所有し、このクルマでもJCCAに参戦してきた
  • マツダ コスモスポーツ:2023年シーズンでレース活動を引退したが、旧知の仲であるマツダ仲間との付き合いは継続中
  • マツダ コスモスポーツ:レカロのバケットシートを装備。井出さんは30代のときにコスモスポーツを購入した
  • マツダ コスモスポーツ:コンディションがいいときのトップスピードは195km/h
  • マツダ コスモスポーツ:快音を轟かせながら富士スピードウェイを走行した

30代で購入しカーナンバー18を忠実に再現

1967年に登場したマツダ「コスモスポーツ」は、世界初となる2ローターのロータリーエンジン搭載車でした。未来的なプロポーションを持つボディに、なめらかな回転と高出力がポイントです。今回は箱車の祭典2024にエントリーしていたマラソン・デ・ラ・ルート84時間耐久レース仕様車を製作したオーナーを紹介します。

78歳と思えない熱い走りを披露

御年78歳(取材時年齢)になる井出 満さんが箱車の祭典2024で走らせたコスモスポーツは、1968年にニュルブルクリンクで開催されたマラソン・デ・ラ・ルート84時間耐久レースで、82時間まで上位を走っていたカーナンバー18を忠実に再現した車両だ。

ベテランドライバーの井出さんは、30代のときに日本車初のロータリーエンジン搭載車であるコスモスポーツを購入。それ以来、走り続けているのだという。

「2000年ぐらいからJCCA(日本クラシックカー協会)のイベントに参戦するようになって、10数年前にマラソン・デ・ラ・ルート84時間耐久レースにチャレンジしたカーナンバー18仕様にモディファイしました。別のコスモスポーツ・オーナーがカーナンバー19を再現しており、そちらが先にデ・ラ・ルート仕様になっていました」

マラソン・デ・ラ・ルート84時間は、ドイツにある1周28kmのニュルブルクリンクサーキットを文字通り3日半にわたって走り続けるというもので、マツダは耐久性と高性能を両立したロータリーエンジンの威力をアピールするために世界一過酷と評された耐久レースにコスモスポーツを送り込んだ。

マツダはコスモスポーツでマラソン・デ・ラ・ルート84時間耐久レースに挑戦し、ファミリアR100ロータリークーペで1970年のスパ・フランコルシャン24時間レースに参戦して大健闘。世界にロータリーエンジンの優位性を伝えたわけである。

アルファ ロメオ「セブリングスパイダー」も所有し、このクルマでもJCCAに参戦してきたという井出さんは78歳と思えない熱い走りを箱車の祭典2024においても披露したが、どうやらコスモスポーツが本調子ではなかったらしい。

「以前、富士スピードウェイを走ったときよりも最高速度が10km/hぐらい落ちているんですよ。5速の伸びが悪いですね。2023年4月に筑波サーキットでJCCAに参戦し、第1ヘアピンでダートに飛び出してしまってからトップスピードが落ちてしまったような気がしています。ベストは195km/hなのですが、いまは180km/h前後しかマークできません。そろそろエンジンをオーバーホールしないとダメですかね?」

そのように話してくれた井出さんは2023年シーズンでレース活動を引退したそうだが、きっとコスモスポーツのエンジンをオーバーホールし、箱車の祭典2025にもエントリーしてくれるだろう。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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