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「911」で表現する「電動化」と「ヘリテージ」…ポルシェが「オートモビルカウンシル」で展示した4台のアイコニックなモデルとは

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 武田公実(TAKEDA Hiromi)

  • 日本では発表されたばかりの新型「マカン」と、同じソリッドグレーにペイントされた「911GTS」が並ぶ
  • ポルシェ 918スパイダー
  • ポルシェ 911S(Fモデル)
  • ポルシェ 911S(Fモデル)
  • ポルシェ マカン 4エレクトリック
  • ポルシェ 918スパイダー
  • ポルシェ 918スパイダー
  • 日本では発表されたばかりの新型「マカン」と、同じソリッドグレーにペイントされた「911GTS」が並ぶ
  • ポルシェ マカン 4エレクトリック:書家/アーティストの岡西佑奈氏によって行われた書道ライブパフォーマンスの完成作品『雅-electric-』も、新型マカンとともに披露された
  • 「ポルシェ・クラシック」を表現できるクルマということで悩みぬいた末に、最初期モデルにあたる1967年式のナロー911Sを展示

エレクトリック ミーツ クラシックのポルシェ

2025年4月11〜13日、千葉・幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2025」は、もともとは「ヘリテージカー」のトレードショーとしてスタートしたものの、かねてから「Classic Meets Modern and Future(クラシック ミーツ モダン)」をスローガンに掲げ、クラシックカーのみならず現代のクルマにもスポットライトを当てる場としてきた。そして2025年は、国内外の自動車メーカーも積極的にブースを展開していたのだが、今回はそのうちのひとつ「ポルシェ・ジャパン」のブースについてレポートします。

電動化つながりの3台と、主役の1台

ポルシェ・ジャパンは「オートモビルカウンシル」では常連中の常連というべきエントラント。会場における存在感や扱いも、どこか格別の感がかいま見られる。そして2025年のポルシェ・ブースの展示は、「電動化」がテーマとされていた。

メインゲートからエスカレーターでホールに降りると、いきなり目に飛び込んでくるポルシェ・ブース。まだ日本では発表されたばかりの新型「マカン」と、同じソリッドグレーにペイントされた「911GTS」が並ぶ。また「ポルシェ・クラシック」からは、ポルシェ市販車では初となるハイブリッド車「918スパイダー」と、1967年式のナロー「911S」の4台が勢ぞろいした。

まず、純バッテリーBEVとなった新型マカンは、2025年3月27日に東京・芝公園の増上寺で開催されたローンチイベントにて国内デビューを果たしたばかり。「マカン・エレクトリック(360ps/後輪駆動)」「マカン4エレクトリック(408ps/4WD)」「マカン4Sエレクトリック(516ps/4WD)」「マカン・ターボ・エレクトリック(637ps/4WD)」がラインアップされるが、今回展示されたのは「マカン4エレクトリック」であった。

また、同じく増上寺のローンチイベントにて、従来型マカンのオーナーでもあるという書家/アーティストの岡西佑奈氏によって行われた書道ライブパフォーマンスの完成作品『雅-electric-』も、新型マカンとともに披露された。

911初のハイブリッド車も展示

もう1台の「Modern and Future」、新型マカンと同色の911GTSは、カラー以外にも電動化というつながりがあるとのこと。

たしかに「ポルシェ911」としては初めての市販ハイブリッド車であり、8速PDKのトランスミッションケースに組み込まれた永久磁石同期モーターでエンジンをアシストする。また、ジェネレータを兼ねる電動ターボチャージャーなども新開発され、システムの合計出力は541ps、合計トルクは610Nmに到達しているという。

今回のポルシェ・ブースにおける3台目の電動車は、ショーデビューから15年、生産終了からは10年の時を経た「918スパイダー」。北米の耐久レースを闘った純レン・シュポルト「RSスパイダー」用のV8エンジン(最高出力506ps)にくわえて、フロント軸に2個とリア軸用トランスミッションに1個、合計3個、合計220psの電気モーターを装備し、早くも伝説の域に達したヴァイザッハ製ハイパーカーである。

とはいえ、「Classic Meets Modern and Future」を掲げる「オートモビルカウンシル」では、クラシックカーも主役の一端。今回は1台で「ポルシェ・クラシック」を表現できるクルマということで悩みぬいた末に、最初期モデルにあたる1967年式のナロー911Sを、同部門の優良顧客からお借りして展示したとのことである。

「シャンパンイエロー」という、このモデルとしてはとてもアイコニックとされるヴィヴィッドなボディカラーに、もっとも初期の4.5Jリム「フックス」鍛造ホイールという素晴らしく魅力的な組み合わせ。オリジナリティ/コンディションとも申し分なく、この会場の華やかさに相応しい1台であった。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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