ホンモノのRS200の半額以下のエスティメートが設定されながらも…
インテリアもすべてオリジナルRS200の基本形にしたがったものとされながらも、表皮には高価なアルカンターラを各部に使用したほか、+40mm拡幅しつつもオリジナルのトリムパターンで仕上げられた 伊「スパルコ(Sparco)」再生シートを装着する。また、オリジナルのRS200用本革巻きステアリングホイール、純正のエクステリア側ドアロック、同じく純正ダッシュボード上のフルVDOメーターセットと、コラム周辺のスイッチ類も「正しいRS200」の雰囲気に貢献しているようだ。
そのいっぽうで、電動パワーステアリングラックに電動ドアミラーも装備するほか、「Apple CarPlay」および「Android Auto」に対応し、リアビューミラーつきフロント/リアカメラも組み入れたモニターをダッシュボード上に設置。フロアには「ダイノマット(Dynomat)」ノイズインシュレーションを張り巡らして、現代の路上でも通用する快適性および遮音性の向上まで図っているという。
長年にわたって定期的に楽しむことができる
このように、現代的かつ巧みに練り込まれたうえに、RS200のオリジナル性を美しく再現した「RS200トリビュート」は、実用的で快適なRS200の再創造であり、これまでの走行距離を気にすることなく、長年にわたって定期的に楽しむことができる。
2023年にはドナーなしの「フォードRS200」として、キットカーなどに適用される「IVA(Individual Vehicle Approval :個別車両承認)」を受けるとともに、「C117 OTW」の登録ナンバーをつけた「ブリティッシュフォード博物館」所蔵のRS200に敬意を表し、「C17 OTW」として登録されることになった。
アイコニックオークショネア社では、このRS200トリビュートについて
「オマージュなのか、トリビュートなのか、レプリカなのか、リ・クリエーションなのか、復活なのか、それともリ・イマジネーションなのか……? もし英国フォードが2025年に向けてRS200を再設計していたら、こんなクルマを作っていたかもしれない」
というちょっと詩的なアピール文を添え、11万ポンド~13万ポンド(邦貨換算約2110万円〜約2500万円)という、オリジナルのRS200ロードバージョンの相場からすると、半額以下に相当するエスティメート(推定落札価格)を設定していた。
ところが、シウェル空港内の特設会場で行われた競売では、出品者の希望で事前設定していたリザーヴ(最低落札価格)には及ばなかったようで、残念ながら流札。現在では11万8500英ポンド、すなわち日本円に換算すれば約2280万円というリテールプライスを新たに設定し、アイコニック社営業部門による継続販売となっているようだ。

























































































