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クラシックカーによる山形初のラリー形式ツーリングイベントを開催!大自然が織りなす美しい県内のコースを名車が走りました

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 武田公実(TAKEDA Hiromi)/奥村純一(OKUMURA Junichi)

46台の名車たちは雨に見舞われつつも山形を堪能

こうして2025年6月14日にスタートを迎えた「ジーロ・ディ山形」は、1985年以前(主催者の認めた車両、同型車は以降の年式も可)に生産されたクラシックカーが対象車両。生産国などの制限はないいっぽう、いわゆるレプリカ車や極端な改造車両はエントリーを認めていないそうだ。また、1台につき「ドライバー」と「コ・ドライバー」2名でのエントリーが基本となり、全区間を女性が運転する「女性ドライバー限定部門」も設けられた。

大会事務局の作成したコマ図の指示に従い指定されたルートの一般公道を制限速度内にて走行する。いくつかの会場に設けた「P.C.」、いわゆる「線踏み」競技(PC競技の計測は路面に設置されたスタートラインを前輪が通過した瞬間に開始され、コ・ドライバーが秒数をカウントしながらゴールラインを目指している)が、この第1回では総計21本行った。そのほか、初日午前の金山町では名産である杉の木を活用したダーツゲーム、「道の駅あさひまち」では買い物ゲーム、そして2日目の長井市では同じく名物のけん玉によるゲームも実施。それぞれで加点されるという、山形県の特質を生かしたユニークなラリーとなった。

バラエティ豊富な車両がエントリー

エントリー車両は、旧いところでは1928年式ロールス・ロイス「20Hp」を筆頭に、ベントレーやジャガー、トライアンフなどの英国車。最大会派の空冷ポルシェたち。トヨタ「2000GT」やダットサン「フェアレディSRL311」などの国産クラシック。そして2台のランボルギーニ「カウンタック」とフェラーリ「365BB」、ディーノ「206GT」と「246GTS」などのスーパーカー勢などとバラエティ豊富。

さらには、女性ドライバー限定部門の特例として認められたフォルクスワーゲン「Newビートル」やマツダ「RX-8」に至る46台のクルマたちと、そのドライバー/コドライバーが山形市内「東北芸術工科大学」の美しいキャンパスに設けられたスタート地点に集結した。

残念なことに、初日はスタートから間もなく雨に見舞われてしまったのだが、P.C.競技のほか金山町にて車両展示と手作りのダーツゲームなどが行われたのち、約230kmの行程を経て葉山温泉の老舗旅館「日本の宿 古窯」にゴールした。

明けて2日目は、朝8時ごろからスタート。前日とはうってかわった陽光のもと、P.C.競技や長井市のけん玉ゲームなどをこなしつつ約120kmをひた走り、最終目的地となった山形市中心街の結婚式場「パレスグランデール」にゴールすることになったのだ

記念すべき第1回のジーロ・ディ山形は、やや天候に恵まれなかったものの、事故はもちろんリタイヤもなく、無事にフィナーレ。最終ゴールあとのランチと表彰式にてみられたエントラントたちの笑顔とにぎにぎしい歓声からしても、まずは大成功だったと断じてよいだろう。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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