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日産610型「ダットサン・ブルーバード」は威圧感あるノーズがカッコいい! Jラインに施したヘビ皮がポイントです

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバードとオーナーの“Sylveon”さん
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:アメ車的な雰囲気を持つフロントマスクを採用したモデル
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:ボディカラーはワゴンRやハスラーに使われているスズキ系のブラウンにオールペンしている
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:エンジンブローをきっけにL2.8改3.0L仕様を搭載。ハイカム74度で亀有ピストンを組む
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:車高調を入れたダウンフォルム化にともなって、アームを加工して補正している
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:4ポットブレーキキャリパーへの交換に伴って、マスターバックの容量が足りないので、ケンメリのマスターバックも入れている
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:ミッションは71Cに換装済みだ
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:フェンダーミラーを廃してメイワ製ジャガードアミラーをセット
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:ハードトップ部のJラインには、ヘビ皮を貼るという遊び心を加えている
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:サメのエラを想起させるスリットがサメブルの由来
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:リアにはカモメの羽をモチーフにしたことから名付けられた2本足タイプのカモメウイングを装着
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:ゴールド・シルバーディスクのスターシャークホイールを装着。サイズは14インチ
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:内装のパネルに注目。このアルミ製キラキラ装飾パネルはトップグレードGTXだけ特別仕様だ
  • 日産 610型 ダットサン・ブルーバード:フロントバンパーにはワンオフ製作のチンスポイラーを追加

威圧感あるノーズに惚れ込んだオーナーのこだわりカスタム

サメのエラのようなサイドのスリットと印象的なフロントマスクから“サメブル”の愛称で親しまれている日産4代目610型「ダットサン・ブルーバード」。その威圧感あるノーズに惚れ込んだオーナーがこだわりのカスタムを施し、旧車ならではの魅力をたっぷり詰め込んでいます。唯一無二のスタイルを見ていきましょう。

サメのエラを想起させるスリットがサメブルの由来

旧車の魅力は現在のクルマのように車種ごとに均一化されたものではなく、そのクルマならではのアイデンティティが強く存在していたこと。とくに昭和車ならではの個性的かつインパクトを重視したチャレンジングなフロントマスクは、彫りの深い表情によってクルマのキャラクターを力強く示し、オーナーたちから親しみを込めた愛称が付けられた。

今回紹介する日産4代目610型「ダットサン・ブルーバード」は、1971年に登場した「ブルーバードU」をベースに、より発展させるべくマイナーチェンジ(1973年)によって誕生したモデルだ。非力だったパワーユニットを見直して、当時スカイラインに搭載されていたL20型6気筒エンジンを搭載させるべく、全長を伸ばしロングノーズ化。アメ車的な雰囲気を持つフロントマスクを採用した。

フロント側面のウインカーから後方に向かって入る2本のスリットが、まるでサメのエラのように見えることから「サメブル」という愛称も付けられた。

純正をベースに“当時風”カスタムで仕上げる

現代の便利で快適なクルマには興味がなく、本当に求めているのは旧車だと話す静岡県在住の“Sylveon”さんは、今から6年ほど前にサメブルに惹かれて購入。

「サメブルならではの威圧感のあるノーズが大好きなんです」

と話す。

丸目4灯に左右セパレートタイプのダブルグリルを持つサメブルはボリュームがある縦型柵形状が印象的で、よりロングノーズに見えるようにフロント部分を傾斜させ、角度を付けるなどの工夫によって唯一無二のフロントマスクを作り出している。ボディタイプは2ドアハードトップと4ドアセダンがあったが、“Sylveon”さんの愛車は4ドアハードトップで、グレードはGTX。つまり、当時のトップグレードということになる。

純正オリジナルで乗るよりも少しイジった当時の走り屋仕様として、クルマいじりも楽しみたい派だという“Sylveon”さん。フロントバンパーにはワンオフ製作のチンスポイラーを追加し、リアにはカモメの羽をモチーフにしたことから名付けられた2本足タイプのカモメウイングを装着。

フェンダーミラーをなくしてメイワ製ジャガードアミラーをセットし、サメブルならではの特徴であるハードトップ部のJラインには、ヘビ皮を貼るという遊び心も加えている。

ブローを機にL2.8改3.0Lエンジンを搭載

エンジンについては以前乗っていた際にブローさせてしまったことをきっかけに、亀有ピストンにハイカムを組んだL2.8換装改3.0L仕様を搭載。駆動系はハイパワー化に伴ってミッションを71Cに交換し、デフはR180を入れるというL型エンジン定番チューニングを施している。

かなり車高を低くしているが、これは車高調キットで作り出したダウンフォルム。ただ下げるだけではなく、アームやブッシュの変形も考慮して、すべて補正させているのもポイントだ。また、ブレーキも強化していて、キャリパーは日産「プレジデント」や「グロリア」に純正採用されていた4ポットのMK63キャリパーをセット。そのままだと容量不足でフカフカなペダルタッチになるため、ケンメリ用のマスターバックを流用して装着し、大容量化を図っている。

渋めのボディに映えるスターシャークホイール

落ち着いた大人の旧車好きであることを表現するボディカラーについては、「ブレイブカーキパール」という色で、スズキ「ワゴンR」や「ハスラー」用の純正ブラウンをベースにアレンジを加えているそうだ。このボディ色に対して、ゴールド・シルバーディスクのスターシャークホイールが抜群にカッコよくキマっている。ちなみにサイズは14インチで、フロント9J/リア10J、165/60+175/60のタイヤの組み合わせということだった。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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