当時の雰囲気と現代の利便性を融合
毎月第1日曜日、早朝の東京都・奥多摩で開催されるモーニングミーティングには、数多くのいすゞ車が集まります。会場はまるでカーショーのような雰囲気に包まれますが、そのなかで異彩を放っていたのが、異常なまでに美しい日産2代目「ローレル(通称:ブタケツローレル)」でした。今回は、いすゞ車マニアがセカンドカーとして楽しむこの1台を紹介します。
いすゞ車ファンが乗るブタケツ「1度は6気筒に乗ってみたかった」
いすゞ車がずらりと集まる第1日曜日早朝の奥多摩周遊道路の駐車場に、なぜか1台のブタケツローレルが停まっていた。来る週を間違えたのかと思ったが、じつはオーナーの斎藤さんは複数のいすゞ車を所有するマニアだが、このローレルはセカンドカーとして楽しんでいる。セカンドカーにしては驚くほどキレイな個体であり、思わず話を伺うことにした。
「いすゞ車はフローリアンとベレットを所有しています。このローレルは1975年式の2000SGLのSGX仕様で、今から8年前に手に入れました。いや〜、もちろんいすゞ車は好きなんですけどね、1度は6気筒に乗ってみたかったんですよ(笑)。当然、エンジンはL28改3リッター公認になっています」
装着したハヤシストリートは新品をメッキ加工
一般的にブタケツローレルのカスタムといえば、オーバーフェンダーにノーサス仕様というイメージが強い。しかし斎藤さんのローレルは、マツダ・デミオのグリーンにペイントされたボディにクロームのフェンダーアーチモールが残り、各部のエンブレムやバッジ類も揃う、ツウ好みの仕上がりだ。後期型特有のギザギザ形状のヘッドライトベゼルにはマーシャル製ライトを組み込み、グリルには2800のエンブレムを装着するなど、細部にまでこだわりが見える。
足まわりはフロントにパーツアシスト製、リアにスターロード製の車高調を装着して、適度なローダウンを実現。ピカピカに輝くハヤシストリートホイールは新品を購入後にメッキ加工を施したもの。サイズはフロント15×8.5J、リア15×9.5Jで、タイヤはフロント185/55R15、リア195/50R15を組み合わせている。
エンジンルームもショーカークオリティ
ボンネットを開ければ、エンジンルームもショーカーさながらの輝きを放つ。L28改3Lエンジンには徹底したディテールアップが施され、配線や配管を隠すワイヤータックも実行されている。スターロード製のクーラーが装着されているが、配管をフェンダー内に通すなど、見えない部分にも美観への配慮がなされている。
インテリアも新品同様の仕上がりだ。シートはブラックレザーとグリーンファブリックで張り替えられ、SGX用のドアパネルも備わる。ステアリングは懐かしいMOMO製フルウッドで、ローレル購入を知った友人からのプレゼント。シフトノブは水中花で、センターコンソールにはポピーの芳香剤と往年のアイテムが並ぶ。さらにオーディオは純正ラジオ部分にBluetoothユニットを組み込み、リアシート後部にはパイオニア製TS-X66のデッドストックスピーカーを搭載するなど、当時の雰囲気と現代の利便性が融合している。
まさにショーカー級の仕上がりを誇るこのブタケツローレル。あえていすゞ車の集いで紹介した理由は、オーナーのこだわりを知れば納得いただけるはずだ。
































































