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職人気質な「OS」と「TONE」の2大ブランドがフレンドリーな商品展開を開始

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: 宮本賢二(MIYAMOTO Kenji)

  • OS技研:エンジン、デフ、ミッションオイルはOS技研製品とマッチングを考慮した専用品
  • OS技研:ドイツ生まれのサブコンであるRACECHIP。今秋からOS技研が日本総代理店となる
  • OS技研:オリジナルのチタンマグカップ、タンブラー。3500円〜だが入荷後即バックオーダーとなるほど人気
  • TONEブースでは、3割、4割引きは当たり前のイベント特価で工具を販売。8割引きのバーゲンプライス商品もある。宝探しのようで楽しい
  • TONE:ラチェットメガネタイプのダイスはレバーで左右切り替えが可能で、無駄な操作なく楽に使えて重宝
  • TONEのラチェットハンドルは長さ、大きさを含めて種類が豊富。クイックアダプターを取り付ければさら便利に
  • TONE;手の動きを損なわないネックライトは暗い場所での作業に重宝。人気アイテムのひとつ
  • OS技研のブースには同じグループ会社(Gライオングループ)である柿本改のマフラーが展示されていた
  • 青と白がOS技研のイメージカラー。主力はハードパーツだが、今回のブースはライトなアイテムを展示

ブースに展示されている商品を見ているだけで購買欲がマックスに

2025年の「オートメッセin愛知」では、数多くの出展のなかでOS GIKENとTONE ALPHAの2社が存在感を放ちました。OS GIKENは駆動系パーツメーカーとしての技術力をベースに、グッズや他社とのコラボレーションで総合力を発揮し、さらにはドイツ発サブコン「RACE CHIP」の日本総代理店として新たな挑戦を始めます。一方のTONE ALPHAは、現場の声を活かした工具開発とイベント限定販売でファンを拡大。両社の取り組みからは、進化し続けるものづくりの姿勢が色濃く感じられました。

マニアックな職人集団から高い技術力を持つ総合パーツメーカーへ

1973年、「岡崎技術スピード研究所」として産声を上げた「OS技研」。その後は駆動系パーツメーカーとして「無いものは造る」というモノづくり精神を掲げ、数多くの革新的なアイテムを世に送り出してきた。知る人ぞ知る技術屋集団として国内外に名を轟かせてきたが、近年はその姿勢を保ちながら、ユーザーに寄り添った体制へとシフトしている。

ECサイトをスタートして販売力を強化するとともに、自社生産の強みを活かし、少量ロットのオーダーにも柔軟に対応するなど、その高い開発力を広く還元している。また、ブランド力を背景に他業種とのコラボレーションも積極的で、点火系パーツ、排気系パーツからアパレルに至るまで幅広い分野に進出するなど、マニア向けのメーカーから総合パーツメーカーへと変貌を遂げつつある。

コラボレーションによる相乗効果が新たな強みに

この流れはオートメッセin愛知のブースでも明らかだった。以前はクラッチやミッション、LSDといったハードパーツが中心だった展示が、今回はアパレルグッズやマグカップ、ボールペンなどのグッズが半数を占めていた。それ以外も手が届きやすいオイルやデスビといった小物が中心で、誰もが気軽に立ち寄れる雰囲気を演出している。

また、グループ会社のつながりから、ブースにはマフラーメーカーである「柿本改」のエキゾーストシステムも展示されていた。こうしたチューニングパーツメーカーとのコラボレーションによる相乗効果で、より良い商品を世に送り出せるのも、今のOS技研の強みとなっている。

「展示するアイテムは出展するショーやイベントによって変えています。今回は幅広い層のお客さんが集まることを想定し、専門的なパーツではなく、まずは弊社の認知を優先したライトな商品を持ち込みました」

と何森行治社長は語る。

2025年秋からドイツ生まれのサブコン「RACE CHIP」の日本総代理店に!

ただし、闇雲にコラボを重ねているわけではない。まず何森社長が相手先を訪ね、直接話をして納得した上で協業を決める。機能部品についてはコンセプトを共有し、テストを繰り返して製品に落とし込むなど、自社開発でなくてもOS技研のポリシーである「実践主義」は揺るがない。

「2025年の秋からは、日本総代理店としてドイツのサブコンであるRACECHIPの取り扱いを始めます。これまでは独自のアレンジを施したトヨタ「ハイエース」や日産「キャラバン」、トヨタ「カムロード」用のみでしたが、今後は本国で設定のあるすべての車種に対応できるようになります。体制が整い次第発表いたしますので、期待してお待ちください」と何森社長は語気を強めた。

主力である駆動系パーツにとどまらず、そのノウハウを駆使して新たな分野に挑み続けるOS技研。変化しながらも「無いものは造る」という理念を貫き、そのスピリットは現在も進化し続けている。今後の展開が楽しみだ。

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