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「えっ、6輪!?」70cm延長ボディの魔改造日産「サニートラック」だが公認車検を取得した正統派の実用車

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

  • オーナーの東山泰裕さんと6輪仕様の日産サニートラック
  • 日産 サニートラック:インパネまわりはシンプルに纏められている
  • 日産 サニートラック:オリジナルエンジンの1.2Lから、日産バネットの1.5Lに載せ換えている。キャブレターはOER44φをセット
  • 日産 サニートラック:全長は4880mm。現代のミニバンと同じくらいのサイズだ
  • 日産 サニートラック:ホイールはフロントがロンシャンXR4、リア4輪はSSRマーク1を装着
  • 日産 サニートラック:前後バンパー、サイドステップ、ブリスターフェンダーは「まつおか」製。一体成型加工がポイントだ
  • 日産 サニートラック:普段は荷台にバイク(ホンダCB400F)を載せてトランポとして使っている
  • 日産 サニートラック:サーキットも走れる公道公認のトランポ仕様だ
  • 日産 サニートラック:ボディをロング化させるため、もう1台部品取り用のサニトラを用意し、いわゆる「ニコイチ」で製作
  • 日産 サニートラック:外装は、ボンネット、フェンダー、バンパー類がフルFRP製だ
  • 日産 サニートラック:バンパーとサイドステップは、大昔に流行した横浜のチューニングショップ「まつおか」製
  • 日産 サニートラック:リアホイールの4輪はSSRマーク1を装着
  • 日産 サニートラック:ニコイチのロングボディに合わせてブリスターフェンダーもまつおか製をロング化させた、東山さんのワンオフモデル
  • 日産 サニートラック:70cm延長したフレームに、リアサスペンションは板バネサスをダブルでセットしている
  • 日産 サニートラック:フロントバンパーからサイドステップ、リアフェンダー、リアバンパーまでを継ぎ目なく一体成型で作り込んでいる点も、見逃せないポイント
  • 日産 サニートラック:「よく遊び、よく働き、便利に使えるクルマ」になっている
  • 日産 サニートラック:この衝撃的なルックスで構造変更申請を提出し、通常通り車検が受けられる
  • 日産 サニートラック:6輪はホイールベースが長く曲がりにくそうに思えるが、コーナーをスムースに走り抜ける
  • 日産 サニートラック:6輪はホイールベースが長く曲がりにくそうに思えるが、コーナーをスムースに走り抜ける
  • 日産 サニートラック:6輪はホイールベースが長く曲がりにくそうに思えるが、コーナーをスムースに走り抜ける
  • 日産 サニートラック:6輪はホイールベースが長く曲がりにくそうに思えるが、コーナーをスムースに走り抜ける
  • 日産 サニートラック:子供の頃に大好きだったティレル6輪F1マシンをイメージした

世界に1台だけのサニトラ!ストレッチして6輪化の超個性派

富士スピードウェイのショートコースで注目を集めていたのは、世界に1台しかない“6輪”のピックアップトラックでした。オーナーの東山泰裕さんが幼少期に憧れた6輪F1マシンをモチーフに、1989年式の日産「サニートラック(以下:サニトラ)」をベースに大胆カスタム。70cm延長したロングボディに4輪リアを組み込み、公道を走れるトランポとしても活躍するその姿は、旧車好きのみならず見る人すべてを驚かせます。数々のカスタムカーを見てきた筆者でも、6輪仕様のサニトラに驚きました。早速オーナーの東山さんに話を聞いてみました。

幼少期の憧れだったティレル6輪F1をイメージ

2輪も4輪も旧車マニアだという東山さん(60歳)。これまでにもさまざまなカスタムカーを作ってきた。

「そろそろ人生最後に思い出に残るクルマにしよう」

そう考えたとき、子供の頃に大好きだったティレル6輪F1マシンのことを思い出した。

そして、愛車だったサニトラを眺めているうちに

「ひょっとしたらイケるかも」

とひらめき、知り合いのクルマ屋に相談。そこから製作が始まったと話す。

ベースとなったのは、1989年式の丸目最終のB122型サニートラックだ。ボディをロング化させるため、もう1台部品取り用のサニトラを用意し、いわゆる「ニコイチ」で製作。後方に伸ばしたフレームと荷台の長さは約70cmだ。そのため、このサニートラックの全長は4880mm(標準ロングモデルは4140mm)にもなる。スタンダードに比べるとかなり長く感じるが、現代のセダンやミニバンよりも小さい。

リアタイヤ2軸化のみならずオーバーフェンダー&エアロも装着

6輪化に伴う足まわりについては、フロントは純正のままだ。リアはリーフスプリングをダブルで装着させ、前後でオフセット化させている。より低く車高を落とすべく、専用のブロックを製作し、メンバーに取り付ける工夫も施している。

外装は、ボンネット、フェンダー、バンパー類がフルFRP製だ。バンパーとサイドステップは、大昔に流行した神奈川県・横浜のチューニングショップ「まつおか」製。ニコイチのロングボディに合わせてブリスターフェンダーもまつおか製をロング化させた、東山さんのワンオフモデルだ。
また、フロントバンパーからサイドステップ、リアフェンダー、リアバンパーまでを継ぎ目なく一体成型で作り込んでいる点も、見逃せないポイントだ。

「ぶつけると修復が大変」

と話す東山さんはこの特別なボディをまとったサニトラで、サーキットを果敢に攻めていた。

公認車検を取得した万能トランスポーター

サーキット走行で気になったのは、サイド出しマフラーが奏でる心地よいエキゾーストノートだ。

「エンジンも相当チューンしているのでは」

と尋ねると、排気量がスタンダードの1.2Lではなく、1.5Lになっている。搭載しているエンジンは日産バネットの1.5Lで、キャブレターをOER44φ仕様に、エキゾーストマニホールドをフジツボレース用に交換している。ラジエータなどは現在純正だが、今後、水まわりの強化やオイルクーラーの装着も考えているそうだ。

この超ロングなサニトラはまさに圧巻だ。東山さんいわく

「世界で1台だけのサニトラを目指して作った」

というが、その言葉どおりに特別な1台だ。サーキット走行もこなし、買い物にも使い、荷台にバイクを載せてトランポとしても活用しているという。まさに「よく遊び、よく働き、便利に使えるクルマ」だ。

この衝撃的なルックスで構造変更申請を提出して、通常どおりに車検が受けられるようにしたというから、つくづく凄いと感じた。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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