警察庁が車名を指定して車両盗難の注意喚起を行うのは異例
警察庁が発表した自動車盗難件数の多い車種に名指しされたトヨタ150系「ランドクルーザープラド」。現在、中古車相場も値上がりしており、生産終了してもなお高い人気を維持しています。今回は、150系ランドクルーザープラドで世界一周をしたオーナーにその歴史と人気の秘訣についてを聞いてみました。
世界的に人気が高く盗難件数と中古車相場が上昇傾向
2025年9月、警察庁は“STOP! 自動車盗難・今、狙われている車はこれだ!”を発表。盗難件数が増えている車種としてトヨタ150系ランドクルーザープラドの車名を挙げて所有しているユーザーに警鐘を鳴らした。
150系ランドクルーザープラドは、2009年〜2024年まで販売されたモデルで、中古車相場も3カ月前の2025年7月の平均価格が約461.7万円だったのに対して、10月は472.3万円とわずか3カ月で10万円近く値上がりしている人気車種となっている。
そこで日本国内に限らず世界各地でも人気が高く、盗難件数が増加すると同時に中古車相場が値上がり中の150系ランドクルーザープラドの歴史と魅力を紹介する。

発売当初はガソリンのみだったが2015年から7年ぶりにディーゼルターボを設定
150系ランドクルーザープラドは2009年9月〜2024年まで、約15年も販売されたロングセラーモデルのSUV。150系以前のランドクルーザープラドは3ドアと5ドアの2つのボディを設定していたが、150系ランドクルーザープラドは、ハイラックスサーフとシャシーを統合したことで、5ドアモデルのみとなったのが特徴だ。
150系ランドクルーザープラドに搭載されているパワートレインはデビュー当初は、最高出力276ps、最大トルク380Nmを発生する4L V6DOHCガソリンエンジン+5速AT。そして最高出力163ps、最大トルク246Nmを発生する2.7L直4DOHCガソリンエンジン+4速ATという2種類。
2015年6月に実施した一部改良の際に4LV6ガソリンエンジンが廃止され、約7年ぶりにディーゼルエンジンが復活。環境性能の高いクリーンディーゼルエンジンの1GD-FTV型と呼ばれる2.8L直4DOHCディーゼルターボは、最高出力177ps、最大トルク450Nmを発生する。このタイミングでトランスミッションはディーゼル車、ガソリン車ともにシーケンシャルシフトマチック機能の付いた6速ATに変更された。
150系ランドクルーザープラドの駆動方式は、全車トルセンLSD付トランスファーを使用したフルタイム4WDを採用。センターデフにトルセンLSDを採用し、路面状況や走行状態に反応して、前後のトルク配分を最適にコントロールするシステムとなっている。
通常時のトルク配分はフロント40:リア60となっているが、旋回加速時にはリア寄りに駆動力を配分することで、優れたコーナリング性能を発揮。また前後輪のいずれかがスリップした際には瞬時に他方にトルクを配分することにより、車両の安定性を素早く回復させることができる。
運転支援システムは、2017年9月のマイナーチェンジで衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」(最終的にはトヨタセーフティセンス)を全車に標準装備するなど一層の安全性の向上が図られている。
150系ランドクルーザープラドの最終的なグレード構成は、ベーシックグレードのTX、そしてTXに快適装備を追加したTX Lパッケージ。さらに、最上級グレードのTZ-Gの3タイプ。TX、TX Lパッケージは2.7L直4ガソリンエンジンと2.8L直4ディーゼルターボエンジンが搭載され、乗車定員も5人乗りと7人乗りが選ぶことが可能。一方の最上級グレードのTZ-Gは搭載されるエンジンは2.8L直4ディーゼルターボの1種類で、乗車定員も7人乗りのみとなっている。














































