走行モードそれぞれの特性が明確になって積極的に使い分けたくなる
日産・ホンダ・トヨタ・スバルといった4つの自動車メーカー直系のチューニングメーカーのことをワークスチューンと呼び、「TRD」、「無限」、「NISMO」、「STI」とお馴染みのブランドがあります。これらのメーカーが、自動車メーカーのオプションパーツカタログの枠を越えたアイテムや手法を凝らしたデモカーの試乗会がモビリティリゾートもてぎ南コースで行なわれました。今回はNISMOスポーツリセッティングTYPE2を施したオーラNISMOです。ECUのリセッティングで、ノーマルからどのような変化があったのかをお伝えします。
ノーマルでも後輪の駆動力を感じるオーラNISMO
日産「オーラ―NISMO」 4WDの登場は、筆者にとってちょっとした衝撃だった。オーラ4WDに比べリヤモーターの出力をアップし、フロント135ps/300Nm, リヤ82ps/150Nmのモーターを駆動する。本来であれば前輪主導の駆動に感じられるはずなのに、オーラNISMO 4WDは、エコ(ECO)、ノーマル、NISMOの3つのドライブモードで前後の駆動配分の違いを感じられるのだ。
“エコ”モードをセレクトすると前輪駆動主体のファミリーカー的なテイスト、“ノーマル”モードは前後駆動配分50対50のような安定感とトラクション感、そして“NISMO”モードにすると40対60から35対65くらいの後ろ寄りの駆度配分であるかのようなドライブテイストが得られるのだ。NISMOモードでスラローム走行をするとアクセルのオンオフを繰り返すうちに、リアがパワーでスライドする動きまで出るのだ。セッティングの巧というべき絶妙のテイストで、イッキにオーラNISMOのファンになってしまった。
FF的軽快感のあるECOモードに対してリア駆動を感じるNISMOモード
今回試乗したオーラNISMO e-Power 4WDは、このドライブモードを“NISMOスポーツリセッティングTYPE2”に変更。DレンジとBレンジにそれぞれエコ、ノーマル、の走行モードを設定してる。
基本的にはDモードはアクセルとブレーキによるリニアな加減速コントロール狙いで、Bレンジは回生力を強める方向にセットアップし、3つの走行モードごとにチューニングを施しているという。
Dレンジの印象は正直なところあまり違いがよく判らなかった。とはいえドライブモードごとの違いはちゃんと出ていて、今回はECOモードの軽快な身のこなしが印象的だった。前輪駆動寄りになると、ノーズの動きが鈍くなりそうだが、これがとても軽快なのだ。ターンインでリヤの駆動を極力少なくしているのではないだろうか。つまり軽快なFFの操縦性を味付けしているということ。ノーマルの安定感、NISMOのリヤ寄りのドライブ感覚も感じられた。

面白かったのは、Bレンジでのドライブセレクト。設定されたコースを7割とか8割くらいで、比較的余裕を持って走ったときにBレンジの効果が実感できる。
たとえばNISMOにすると、スポーティな強い加速とともにアクセルオフでの回生ブレーキも強く入る。余裕をもってブレーキをかけるポイントで、アクセルを全オフにすると、強めの回生ブレーキが効いて、ブレーキペダルの操作なしにハンドリングコースを走ることができる(直線からのヘアピン以外)。そしてコーナー立ち上がりではリア寄りの駆動感覚を見せながら気持ちよく旋回加速していく。
もう少しゆったりしたペースだとノーマルがしっくりくる。コーナーの立ち上がりでは、コーナーを攻めていないこともあるのだが、4WDならではの安定感のあるコーナリングが実感できる、といった具合。
単純に機能として、あるいはお遊び的に駆動セッティングをチューニングしているのではなく、一般道の、いろいろな場面に即してドライブモードを使い分けると、オーラNISMOの走りの楽しさが広がってくる。たぶん減速や山道、雪道でその実力を発揮しそうだ。
説明が後回しになったが、エアロパーツは、とくにリップスポイラーとルーフエクステンションスポイラーの同時装着が推奨されている。セットで空力特性を整え得ているためで、もっとも空力性能を得られるセットバランスになっているのだという。

オーラNISMOは、NISOMOシリーズでもっとも安価なモデルだが、機能、性能に手抜きがなく、走りの愉しいNISMOの世界がちゃんと作りだされている。













































