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財務のプロは「熱狂的ミニバン好き」だった! トヨタ新社長・近健太が明言した「経営とクルマづくりの両立」

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: TOYOTA

  • トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 佐藤 恒治氏(左)とトヨタ自動車株式会社 執行役員 近 健太氏(右)
  • 2026年2月6日午後、トヨタ自動車は東京都内で記者会見が行われた
  • トヨタ自動車株式会社 執行役員 近 健太氏
  • トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 佐藤 恒治氏(左)とトヨタ自動車株式会社 執行役員 近 健太氏(右)
  • トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 佐藤 恒治氏
  • トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 佐藤 恒治氏(左)とトヨタ自動車株式会社 執行役員 近 健太氏(右)

1月中旬から進められた「世界一」の極秘交代劇

2026年2月6日午後、トヨタ自動車は東京都内で記者会見を行い、社長交代を発表しました。近健太(こん・けんた)執行役員(全社的な業務執行を担う役職)(57)が4月1日付で社長に昇格し、佐藤恒治社長(56)は副会長に就任します。巷では衆院選の短期決戦に話題が集中していましたが、トヨタ社内では1月中旬から議論が重ねられていたようです。

技術者出身の佐藤恒治から財務のプロ・近健太へ

突然の発表で驚かされ、急遽依頼のあったコラムの原稿を執筆するにあたりいろいろと調べてわかったのが、佐藤社長はトヨタにとって、豊田章男会長の叔父である豊田達郎以来、久々となる理系人間の技術者出身社長だったことだ。

大企業の自動車メーカーで、理系人間の技術者が経営のトップに立つと言えば思い起こされるのがホンダだ。創業社長の本田宗一郎から現在の三部敏宏社長に至るまで、全員が技術者出身で、6代目の福井威夫までは全員がエンジン開発を手掛けてきていた。それもあってか、エンジン、すなわち内燃機関(燃料を燃やして動力を得る装置)に関するホンダの評価は高く、その名声で多くのファンを惹きつけてきた経緯がある。

文系・理系の枠を超えた「モリゾウ」の薫陶。

モータースポーツが鍛え上げる現代のトヨタ車

一方のトヨタは文系人間の経営者が多いのだが、ともに理系人間である父親の豊田章一郎や、叔父の豊田達郎らの薫陶からか豊田章男会長(先代・11代社長)は「もっといいクルマづくり」を謳い、自らがモリゾウのライセンスネーム(レース参戦用の名称)でドライビングを磨きながら、クルマを鍛えるためにレース参戦を続けてきた。

実際、このところのトヨタの生産車に対する評価は一様に高く、またこれはモリゾウの人徳もあってか、トヨタ以外の国内自動車メーカーが揃ってクルマを鍛えるためにレース参戦など、モータースポーツに力を注ぎ始めたことは素晴らしい流れといえる。

財務のプロが熱く語る「ミニバン愛」に

継承される“もっといいクルマづくり”精神

そんなモリゾウからトヨタを引き継いだのが佐藤恒治社長だった。クルマ造りを生涯の仕事、人生をかけてやる価値があるとして取り組み、レクサスLCなどの車種開発から各車種開発のマネージメントまでを手掛け、さらには2023年から12代目社長として大トヨタのかじ取りを担当してきた。そしてこれからは、2026年1月に就任した日本自動車工業会(国内の自動車メーカーで構成される業界団体)の会長職に軸足を移し、日本国内の自動車業界を牽引していくことに注力するという。

トヨタの社内で副会長への就任が決まった佐藤社長に代わって、トヨタのかじ取りを担当することになったのが近健太執行役員だ。文系出身でトヨタの財務・経理部門(お金の管理や予算編成を担う部署)の中核を担ってきた彼は、記者会見では「経営が大事でコストカットもやっていきます」としながらも「(経営的に)厳しい時代でもクルマ作りを進めるため」と明言した

佐藤社長からは「じつは近さんはミニバン好きで、ノア・ヴォクシーを語らせたら熱くなる」とのエピソードも紹介された。もっといいクルマを追求してきたクルマ好きの豊田会長からバトンを引き継いだ、クルマ造りは人生をかけてやる価値があるという佐藤社長。さらに、その佐藤社長からバトンを引き継ぐことになった、もっといいクルマ造りを続けるためには経営が大事と明言するミニバン好きの近執行役員。クルマ好きがバトンを繋いでいるトヨタは、さらに“もっといいクルマづくり”がこれからも続いていくに違いない。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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