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2000年WRCサンレモラリー優勝車発見! フィアット「プントS1600」サラッと展示のナゼ!?

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TEXT: 近藤浩之(KONDO Hiroyuki)  PHOTO: 近藤浩之(KONDO Hiroyuki)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:ステアリングはスパルコのバックスキンが装着される。ホーンボタンは専用品
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:スーパーファイアユニットは1.8Lを1.6L化。最高出力215馬力、最大トルク18.6kgmを発生する
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:フィアットのロゴ入りシートに、サベルト製5点式ベルトを備える。着座位置はノーマルよりかなり低い
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:ヘッドライトは角目2灯に変更。インナーカバーはカーボン製だ
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:大きく張り出したオーバーフェンダー。左右の車輪の幅(トレッド)を122mm拡大。迫力のワイドフォルムを誇る
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:ホイールは17インチ「OZレーシング・クロノ」(マグネシウム製)にADVAN A052(225/45R17)を組み合わせる
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:リアウインドウには、当時のサンレモラリー参戦時のステッカー(No.49)が今も残る
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:燃料計(VDO製)は、実用性重視で後付けしたもの。Bピラー後方の窓に向けてセットしている
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:ルーフに備わるのはエア・ベンチレーション。空気取り入れ口から、走行風を室内に導入する設計だ
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:4連スロットルはエアクリーナーケースのなかに。形状はファンネルを連想させる60mm径だ
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:正面メーターはデジタルタイプに置き換えられている。エンジン回転数は1万回転まで表示
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:助手席コ・ドライバー用ラリーコンピューター。ドライバー側にはトラクションコントロール切り替えスイッチも備わる
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:シーケンシャルレバーのほかに、小さいレバーはリバース、縦長のノブはスピンターン用レバーとなる
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:ラゲッジスペースにはスペアタイヤやヘルメットホルダーが用意される
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:バンパーとマフラーが干渉しないよう加工済み
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:トランスミッションと機械式デフはヒューランド製
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:軽量化のためドア内張りもカーボン製だ。パワーウインドウではなく、手回し式のレギュレーターハンドルを採用
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:助手席の足元にはフットレストとマニエッティ・マレリ製ECUが装着される
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:リアは構造をトレーリングアーム&ラジアスアームの独立懸架式に変更している
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:ジュニアWRC参戦のため、アバルトと共同開発された「プントS1600」。アバルトSEコードはSE081
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:フィアット・オート・コルセで制作され、イタリアの名門チーム「グリフォーネ」がメンテしたファクトリーマシン
  • フィアット プント Gr.A KITCAR Team Grifone:4灯のライトポッドを装着。バンパーに取り付けられている

アバルト製ジャイアントキラーマシンに感動!
フィアットワークス「プントS1600」展示!?

2026年2月、大阪オートメッセ会場。600台超のカスタムカーに紛れ、本物のラリーカーが1000万円超で販売されていました。2000年WRCサンレモラリー優勝を飾ったフィアット「プントS1600」そのものでした。なぜ歴史的価値を持つアバルト製ワークスマシンが日本に現存するのか。NA1.6Lで215馬力を絞り出す驚異のメカニズムと、魔改造の全貌を紐解きます。

WRCの名門マニュファクチャラーが作った
アバルト共同開発「キットカー」は優勝車両

600台以上のカスタム&チューニングカーが展示された大阪オートメッセ2026。そのなかでSNSを静かにざわつかせていた1台が、リアルなWRC(世界ラリー選手権)に出場履歴のあるレーシングマシンのフィアット プントS1600だ。

展示車両の前を通り過ぎる多くの来場者は、可愛らしいコンパクトカーが派手なカラーリングを纏っている程度にしか思わなかったかもしれない。しかし、WRCの歴史を知る者にとっては、思わず足を止めて見入ってしまうほどのオーラを放つマシンなのだ。

このモデルは、2001年から始まるFIAジュニアWRCスーパー1600クラスに出場するため、プントHGTをベースに「フィアット&アバルト」が共同開発して誕生したマシンである。フィアットとしては、2001年から始まるS1600クラス用マシンのための開発テストとして2000年からWRCに参戦。当時のラリー界においては、それまでのプジョー306 Maxiやルノー・メガーヌ MaxiなどのF2クラスの「キットカー」が、あまりにもメーカー間の覇権争いが加熱し価格が高騰したため、FIA(国際自動車連盟:F1やWRC、WECなどを司る団体)がS1600クラスを新たに設けることにしたのだ。新たな「キットカー」は量産車をベースにしながらも、FIAが定める厳格なルールの範囲内で改造が許されたマシンのことを指す。

このフィアット&アバルト製のキットカーをもっとも特別な存在にしているのが、その輝かしい戦歴である。単なるカッティングシートを貼ったレプリカモデルではない。2000年のWRCシリーズ第5戦カタルニアラリーでA6クラスとして実戦投入され、同年第12戦サンレモラリーA6クラスにおいて、フィアットにとってじつに19年ぶりとなるWRCで(クラス)優勝を飾ったマシンとなった、まさにその車両そのものなのである。その時の同クラスのライバルは、今やWRC界の超スター選手となったセバスチャン・ローブが駆るシトロエン・サクソのキットカーだ。

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