日本で約四半世紀過ごした極上のヴィオラSE30
近年は各オーナー下で完璧メンテナンス施される
このほどRMサザビーズ「MIAMI 2026」オークションに出品されたディアブロ SE30は、1994年11月に旧西ドイツの首都ボンにある「オート・クレマー」社を経由して、ドイツの顧客に新車として納車された個体だ。
工場出荷時には、間違いなくこのモデルのアイコン的カラーコンビネーションで仕上げられていた。現在も純正オプションペイントとして残るメタリックパープル「ヴィオラSE30」の外装に、「ブル(Blu)」のアルカンターラ内装を組み合わせた専用仕様である。
このシリアルナンバー「061」は、デリバリーから最初の3年間をドイツで過ごしたあと、1997年に再びオート・クレマー社を介して初代オーナーから日本へと譲渡された。1999年には東京都在住のランボルギーニ愛好家に売却され、その後は福井、愛知を経て、2012年には最終的に神奈川のオーナーへと渡ったとされる。
それから11年後の2023年に米国へ渡り、現在の卓越した状態に至るまで6万ドル以上の整備が施された。2024年6月にはニューヨーク州の「フライングレンチ」社によるエンジン完全分解整備が行われ、クラッチや各種ガスケット、エアコン用コンプレッサーベルト(※注:後付けと思われる)などが交換されている。
同年夏にはコネチカット州の「ヴァンテージ・モーターワークス」にてブレーキシステムを刷新。2024年9月には新品のピレリ P-ZEROタイヤ4本を装着した。これら総額約5万7000ドルの整備記録はすべて保管済みとのことだ。さらに直近の2026年2月には、カリフォルニア州の「ファスト・カーズ」社にて全4輪のブレーキキャリパーをリビルドし、オイル交換が実施されている。
カウンタックの極初期型ペレスコピオに匹敵か!?
ディアブロ初期型代表格SE30に驚愕のビットが!
古き良きワイルドな個性と独特の風格で愛好家に支持されるディアブロは、近年ふたたび再評価が進んでいる。とくに初期を代表する限定車「SE30」と、後期を代表する限定車「GT」は、ともに億超えの高価格での取引が当たり前となっている。
そんな市況のもと、オリジナルカラーを今なお維持するこの個体は、これまで主に静態保管され、全体的に非常に良好なコンディションを保っている。過去12年間でのマイレージは約1200km。オークション公式カタログ作成時点での走行距離計は1万3000kmをわずかに下まわる数値を指示しているが、これはオリジナルの数値と推定されている。
出品にあたり、RMサザビーズ北米本社は
「アウディAG傘下で生産される現行モデルと、ミウラ/カウンタックの間の空白を完璧に埋める存在として、あらゆるランボルギーニコレクションに刺激的な追加となるでしょう」
という、少々シニカルな宣伝文句を添えた。そして130万ドルから160万ドル(邦貨換算約2億670万円〜約2億5440万円)という、かなりの自信をうかがわせるエスティメート(予想落札価格)を設定していた。
迎えた競売ではビッドが順調に進み、終わってみれば予想レンジの上限を突破する162万7500ドルで決着。現在のレートで日本円に換算すれば約2億5880万円という、カウンタックのなかでももっとも高値で取り引きされる「LP400ペリスコピオ」にも匹敵するハンマープライスが叩き出された。まさに正真正銘のビッグディールとなったのである。
※為替レートは1ドル=159円(2026年3月23日時点)で換算


























































































