「旧岐阜県庁舎」を自動車ミュージアムを中心とした複合施設とする一大プロジェクトスタート!
これら貴重なコレクションを散逸させず、ミュージアムを設立することを目的として、國江氏は2025年5月に「一般財団法人ワールドヘリテージ財団(岐阜県瑞穂市)」を立ち上げた。
ちょうどそのタイミングで、歴史的建造物である「旧岐阜県庁舎」の利活用事業者をプロポーザル方式(企画提案型)で募集するという発表があった。
旧岐阜県庁舎は1924年(大正13年)に建設され、1966年(昭和41年)まで岐阜県庁舎として県民に親しまれていた建物だ。2013年(平成25年)に完全に閉庁している。戦前から現存している道府県庁舎24棟のなかでも8番目に古く、歴史的な価値は高い。しかし耐震性などの課題もあり、その活用への道は閉ざされていた。
2015年には近隣に岐阜市中央図書館(メディアコスモス)が完成した。2021年には岐阜市役所が新庁舎へと生まれ変わり、周囲の環境は新しい時代へと変化している。そのなかで、取り壊されずに残っていた旧岐阜県庁舎に対し、國江氏は以前からある思いを抱いていた。
「2度と作れないものを壊すのはもったいない。再利用できないものか」
クラシックカーも歴史的な建築物も、その時代ごとの職人の技術と情熱の結晶であるという点において深く共通している。歴史を刻んできた名車たちを保護し、後世へ伝えるミュージアムの器として、100年の時を刻んだ大正建築の県庁舎ほどふさわしい場所はない。
そう考えた國江氏は、この公募型プロポーザルへの応募を決意する。1階には岐阜県の工芸品やクラシックカーとゴルフのミュージアム、カフェを配置。2〜3階にはスポーツジム、レストラン、ホテルを整備し、旧知事室はバーとして運用するという魅力的な提案を行った。
この企画は競合4社の提案のなかからもっとも高い評価を受け、優先交渉権者に選定された。そして2026年1月には基本協定が結ばれ、正式に複合施設として再構築されることが決まったのである。
県民にとって馴染み深い、正面玄関左右にあるヒマラヤ杉の巨木とともに、100年以上も岐阜の街を見守り続けてきた旧岐阜県庁舎。往時の姿のままリニューアルされることとなったこの建物は、ホテルやレストランを備えたミュージアムとして生まれ変わる。
文化を発信する岐阜県の新たな観光拠点として、そして地域の交流の場として、2029年4月にオープンする予定だ。











































