F40譲りのシート装備など米国限定100台のフェラーリ「348セリエ・スペチアーレ」仕様とは!?
2026年2月末、世界最上級のオークショネアであるRMサザビーズがフロリダ州マイアミ近郊で開催した「MIAMI 2026」セールにて、アメリカ市場限定の希少なフェラーリ「348tbセリエ・スペチアーレ」が出品されました。わずか100台のみが生産された北米専売ハードコアモデルの概要と、予想を大きく上回る驚きの落札結果について詳しく解説いたします。
アメリカ限定版フェラーリ「348セリエ・スペチアーレ」は後期型GTB/GTSへの架け橋的モデルだった
マラネッロでは1980年代が終わりに近づくにつれ、大きな成功を収めてきたフェラーリ「328GTB/GTS」の代替モデル開発という避けられない課題に直面していた。もとより328シリーズ自体が、1975年にデビューした308シリーズの寿命を延ばすための暫定的な措置であったことから、ニューモデルには抜本的な改革が期待されていた。
そこで、レオナルド・フィオラヴァンティ率いるピニンファリーナのデザインチームがスタイリングを担当し、エンツォ・フェラーリの承認のもとに開発されたフェラーリ「348tb」および「348ts」は、1989年のフランクフルト・モーターショーでワールドプレミアを果たした。これは「イル・コンメンダトーレ」ことエンツォ・フェラーリにとって、最後の仕事のひとつとなった。
スリット状のサイドエアインテークと矩形のテールライトを備えた348シリーズの形状は、前モデルたる308/328シリーズからは劇的に変化していた。そのスタイリングは、兄貴分であるフェラーリ「テスタロッサ」と、当時世界最速の市販車として君臨した究極のフェラーリ「F40」から着想を得たといわれている。そして、328シリーズでは横置きミッドシップ配置だったV8・4カムシャフト32バルブのエンジンは、348シリーズでは90度回転された縦置きとなり、1970年代後半のフェラーリF1マシン譲りとなる横置きの5速ギヤボックスと組み合わされた。
生産開始から3年後、フェラーリは米国マーケット限定のハードコアモデルであるフェラーリ「348セリエ・スペチアーレ」を発表する。このモデルには、翌年デビューするフェラーリ「348スパイダー」および改良型の「348GTB/GTS」と同じく3.4リッターV8エンジンの高出力バージョンが先んじて搭載され、320psを発生。フリーフロー排気システムへと繋げられていた。
また、ファイナルドライブ比を低めることにより加速性能が向上したほか、リアトレッド幅を50mm拡大。ピレリ「Pゼロ」タイヤが路面への最大接地力を確保した。
さらに外観についてもスタンダードの348tb/tsとは異なり、セリエ・スペチアーレでは下部バンパーパネルおよびサイドシルが、翌年デビューする改良型の348GTB/GTS、348スパイダーと同じくボディ同色塗装に変更。フロントには新設計のダミーグリルとフロントスプリッターが採用された。
しかし、セリエ・スペチアーレにおけるもっとも顕著な相違点を挙げるならば、やはりテールエンドのコンビネーションランプから、テスタロッサで初めて採用された格子状のルーバーを取り外したことだろう。



















































































































































