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絶版部品も復活供給! ホンダ ヘリテージ ワークスが変える旧車ライフ

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了(HARADA Ryo)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • ホンダ シティ ターボII:1983年に登場した名車と、トランクに積載できるモトコンポ
  • ホンダ シティ ターボII:コンパクトな空間に収まるターボエンジン。熱狂的なファンが多い
  • ホンダ Super-ONE:ブースに並んで展示された初代シティ ターボIIと、新型小型EV
  • ホンダ NSX:新たにヘリテージパーツとして復活供給される、カムシャフトなどの純正復刻部品
  • ホンダ Super-ONE:用品装着車のサイドビュー。コンパクトで力強いシルエットだ
  • ホンダ Super-ONE:丸目ヘッドライトがキュートなフロントマスク。市販化が待ち遠しい
  • ホンダ Super-ONE:ボディサイドに往年と同じ書体で貼られたBULLDOGステッカー
  • ホンダ Super-ONE:最新のEVでありながら、どこか懐かしさを感じるディテール
  • ホンダ Super-ONE:大きく張り出したリアフェンダー。力強い走りを予感させるデザイン
  • ホンダ Super-ONE:四角いテールランプが特徴的なリアビュー。まとまりあるデザインだ
  • ホンダ Super-ONE:リアバンパー下部の造形。スポーティな雰囲気が光っている
  • ホンダ NSX:「基本レストア」と、さらに外装や内装への施工を加えて個体のコンディションに合わせる「トータルレストア」の2コースが用意されている
  • ホンダ NSX:再生産が決定したシリンダーブロック。名車を愛するファンにとって朗報である
  • ホンダ シティ ターボII:愛嬌あるフロントマスク。この顔つきからブルドッグと呼ばれた

NSXのレストア事業が本格始動! 初代シティの魂を継ぐ新型EV「Super-ONE」もお披露目

「オートモビル カウンシル2026」のホンダブースでは、初代NSXのレストアを核とした「ホンダ ヘリテージ ワークス」の本格始動が宣言されました。絶版パーツの供給に加え、高根沢工場でのトータルレストアも開始されています。さらに伝説の「シティ ターボII」のDNAを継承する新型EV「Super-ONE」が披露されました。ファンの心を熱くさせる、ホンダの温故知新戦略をレポートします。

ホンダ ヘリテージ ワークスが初代NSXを蘇らせる! 絶版部品の供給も開始

かつてはS2000などで部品再生産のアンケートを実施していたホンダだが、国内自動車メーカー各社が続々とレストア事業に進出するのに遅れじと、2025年末に「ホンダ ヘリテージ ワークス」プロジェクトの概略を発表した。今回のオートモビル カウンシル開催直前の2026年4月1日から、プロジェクトが正式にスタートしている。

これを受ける格好で、今回のブースには「ホンダ レストレーション サービス」によるトータルレストアを施した1991年式NSXのプロトタイプが展示されていた。

ホンダ ヘリテージ ワークスは、純正部品の復活供給を行う「ホンダ ヘリテージ パーツ」と、レストアサービスを行う「ホンダ レストレーション サービス」の2つの業務で構成される。

前者は、技術の進化や新たな製法の採用により販売終了となっていた部品を再開発した「純正互換部品」と、当時と同様の製法で再生産する「純正復刻部品」の2通りをグローバルに供給するものだ。全国のホンダ カーズを通じてオーダーが可能となっている。

いっぽう後者は「当時のHondaが創り上げたドライビングフィールを徹底的に追及する」をコンセプトに掲げ、1993年より初代NSXを対象に実施してきた「NSXリフレッシュプラン」を一新したものだ。新たに用意されるヘリテージパーツも活用してオリジナルの性能や質感などを可能な限り復元する、新たなサービスとして展開される。

栃木「高根沢」の聖地で施工! メーカー自ら行う究極のトータルレストア

実作業を行うワークショップは、これまでリフレッシュプランを担ってきた栃木県の高根沢工場内にある拠点を「Hondaヘリテージワークス高根沢」へと改称。ホンダ独自の、そしてホンダにしかできない本格的なレストアサービスを行う。

じつはこの高根沢工場は、かつて初代NSXが専用ラインにおいて、熟練の職人たちの手作業により生み出されていた「聖地」そのものである。かつて自分たちが作り上げたクルマを、ふたたび自分たちの手で当時の姿へと蘇らせるという、メーカーにしかできない究極の物語がここにはある。

メニューとしては、エンジンやサスペンションなど“運動性能”に関わる項目をパッケージ化した「基本レストア」と、さらに外装や内装への施工を加えて個体のコンディションに合わせる「トータルレストア」の2コースが用意されている。

2026年4月から立ち上げられたこのサービスは、当初は対象を初代NSX(NA1-100型)に絞り、シリンダーブロックやカムシャフトなどの純正復刻部品、アクセルペダルセットなどの純正互換部品を販売する。同時に、高根沢でのレストア作業も始まっている。これに伴い「NSXリフレッシュプラン」は2025年8月で受付を終了した。

対応車種についてホンダは「この開始をきっかけに、旧型スポーツタイプの車種を長年ご愛用されているお客様に、今後も安心してお乗りいただけるようサービスの充実に努めていきます」としており、今後の拡大が期待される。

1983年の「シティ ブルドッグ」を再定義! 新型EV「Super-ONE」の衝撃

いっぽう、今回のオートモビル カウンシルでホンダが注力していたのが、近日発売予定となっている小型EV「Super-ONE」のプロモーションだ。ブースには市販予定車とその用品装着車、そしてイメージの源流となる1983年の初代「シティ ターボII」と1981年の「モトコンポ」が並んだ。

2025年のジャパン モビリティ ショー(JMS)に展示されていたコンセプトを一目見たときから、「シティ ターボIIの再来」と感じていたファンも多いはずだ。そんなファン心理をくすぐるように、用品装着車のボディサイドにはターボIIと同じ書体で「BULLDOG」のステッカーが貼られていた。

ちなみに1983年当時のシティ ターボIIは、力強く張り出したフェンダーと愛嬌のあるフロントマスクから「ブルドッグ」という愛称で親しまれていた。その名前を最新の小型EVに受け継がせたことには、単なるデザインの復刻にとどまらない、ホンダらしい遊び心の復活が感じられる。

これだけで胸が熱くなった来場者も少なくなかったはずだ。メーカー自らが「聖地」で名車を再生するヘリテージ事業と、かつてのワクワク感を現代の技術で再定義した新型EV。いろいろな毀誉褒貶はあったが、この温故知新の展開こそが「やはりホンダはこうでなくっちゃ」と思わせる。そんな確かな手応えを感じさせたオートモビル カウンシルであった。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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