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マツダ「アテンザワゴン」をシンプルに仕上げる! 各国のスタイルをミックスしたカスタムの極意

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TEXT: 賀川 真弥(KAGAWA Shinya)  PHOTO: 賀川 真弥(KAGAWA Shinya)

各国のスタイルをミックスしたマツダ アテンザワゴンのカスタム

1990年代から2000年代にかけて人気を博したステーションワゴンですが、現在ではSUVやミニバンに押され、市場での台数は少なくなっています。しかし、カスタムベースとしてのワゴンの魅力は今も健在です。今回は、ワゴン車が集まるイベント「WAGON FREAKS(ワゴン フリークス)」の会場から、マツダ「アテンザワゴン」をベースに独自のスタイルを構築した1台をピックアップしてご紹介します。

引き算の美学で純正の美しさを際立たせるスタイリング

国内ではマツダ「アテンザワゴン」、海外では「マツダ6」として販売されていたGJ型(2012年から2019年生産)をベースにカスタムを楽しんでいるのは、オーナーの“SHINYA”さんだ。

ボディカラーはマツダらしい質感の高さが際立つ純正色の「マシーングレープレミアムメタリック」である。光の当たり加減によってプレスラインの陰影が変化し、都会的な色香を漂わせる人気のカラーだ。オーナー歴は3年ほどで、派手さを抑えたシンプルな仕様となっている。カスタムのテーマは「人と被らないスタイル」だという。

カスタムに対する考え方は非常に明確で、「やりすぎないこと」を重視している。そのいっぽうで純正そのままの雰囲気にも収めたくないという。シンプルを軸にしながらも、細部にはしっかりと手を加えている。

まずはフロントバンパーに、凹凸を埋めて平滑にするスムージング加工を施した。これは前オーナー時代に施工されたものだが、北米風のカスタムスタイルを表現するうえで必須の一手となっている。そしてエアロパーツなどはあえて装着せず、車高の低さに視線が集まるようエアサス(空気圧で車高を調整できるサスペンション)を備えている。メーカーはロームエアを選択した。

さらにサスペンションのアーム類を加工し、理想の低車高にセットアップしている。エアサスならではの自由度を活かしつつ、ただ低く見せるのではなく、全体のバランスや走行時の雰囲気まで計算してセッティングをおこなっているのだ。

名作ホイールの装着とインチダウンによる低さの追求

もうひとつのこだわりがホイールだ。純正では19インチを採用しているマツダ アテンザワゴンだが、あえて18インチを選択した。インチダウン(純正よりも小さなホイールを装着するカスタム)によるさらなる低さを追求している。「以前は19インチを履いていましたが、18インチを一度履いて、そのシルエットを見たかったんです」と“SHINYA”さんは語る。やってみたいという思いを実際に形にする行動力こそ、カスタムの醍醐味でもある。

ホイールのサイズはフロントがリム幅8.5Jでインセット38(Jは幅の単位、インセットは中心線からのオフセット量)、リアがリム幅10Jでインセット38である。タイヤサイズはフロントが205/35、リアが225/35という組み合わせだ。リアのみフェンダーのツメ折り(タイヤとの干渉を防ぐため内側の縁を折り曲げる加工)をおこない、ワイドなホイールを自然に収めている。

そしてそのホイールは、イタリアのメーカーであるO・Z(オーゼット)の「トルネード」だ。約20年前、欧州車のカスタマイズシーンで高い支持を集めた名作である。当時から前衛的なデザインとして存在感を放っていたが、その個性は色褪せるどころか現代のクルマにも自然に溶け込む。キャラクターの強い現代のクルマに合わせても古さを感じさせず、むしろ新鮮に映るのが印象的だ。そんな1本をあえてマツダ アテンザワゴンに合わせたセンスの高さは、間違いなく本物である。

ボディと同色に塗装したルーフボックスで一体感を高める

ルーフ回りもスタイルアップされている。スウェーデンのブランドであるTHULE(スーリー)製のキャリアを採用し、その上には日本のブランドであるINNO(イノー)のルーフボックスを装着している。流れるようなフォルムが気に入ったという。ワゴンボディの伸びやかなラインを崩すことなく、全体のシルエットをよりスタイリッシュに演出しているのが印象的だ。

注目は、ルーフボックスをボディと同色にペイントしている点だ。マシーングレーに統一したことで後付け感が薄れ、まるで純正オプションかのような一体感を実現している。アウトドア感を強調しすぎず、あくまで都会的にまとめているところにも強いこだわりが感じられる。

派手なエアロや過度な加工に頼ることなく、引き算の美学で魅せるマツダ アテンザワゴン。しかし、細部を見れば見るほど、オーナーの強いこだわりと完成度の高さが伝わってくる。シンプルだからこそ誤魔化しが効かず、各部の完成度が問われる世界。その難しさを理解したうえで、自分らしいスタイルを追求しているのだ。

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