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「頭文字D」「湾岸ミッドナイト」は現実世界で再現可能!? 「ハチロク」と「悪魔のZ」が最速か妄想してみました

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: トヨタ自動車/日産自動車/Auto Messe Web

  • 頭文字D仕様のAE86

  • 頭文字D仕様のAE86
  • カーボンボンネット仕様の頭文字AE86
  • ノーマルのS30Z

マンガではライバルに勝つための究極チューン車が活躍

『頭文字D』や『湾岸ミッドナイト』を筆頭に、チューニングカーが登場し、現実の世界でも大ブームを巻き起こしたマンガは少なくない。いずれも主人公が操る車両は非力だったり旧式だったりで、主人公のドライビングスキルと過激なチューニングを施すことで格上のマシンと渡り合い、下克上を果たす姿に読者はシンパシーを感じるのだろう。

 とはいっても結局はフィクションの世界。いくら魔改造したところで古くローパワーなクルマが、最新鋭のスポーツカーに勝つなんてあり得るのか? しかも相手だってフルノーマルではなく、ドライバーもそれなりの手練れである。マンガの中ならではの夢物語なのか、現実でも可能なのかを考えてみたい。

本物のレース用エンジンを搭載した「豆腐屋のハチロク」

 まずは『頭文字D』のトヨタ・スプリンタートレノ(AE86)。当初はごく当たり前のライトチューンだったがエンジンブローを経験し、より手強い相手と互角に戦うためグループA用のエンジンを搭載する。

カーボンボンネット仕様の頭文字AE86

 AE92までの16バルブではなくAE101以降の20バルブ、作中でレブリミットは1万2000回転と明かされており、ほかにもドライサンプ化など究極の「4A-G」エンジンといっていい。加えてカーボンボンネットやアクリルウインドウによる軽量化、クロスミッションにボディ補強といったカスタムを加味すれば、峠のようなハイパワーが仇となる場合もあるコースに限れば、AE86で格上のクルマに勝つことは不可能じゃないと思われる。

 もっともフルチューンの4A-Gよりはるかにパワーがある相手で、長いストレートがあればあっさりオーバーテイクされるだろうし、峠の狭いコーナーで抜き返すのは道交法を無視したとしても難しい。1台ずつ走るタイムトライアル方式ならともかく、同時にスタートして先にゴールしたほうが勝ち、というルールではやはりハイパワー車に分がある。

ポルシェとも激しいバトルを繰り広げる「悪魔のZ」

 もうひとつは『湾岸ミッドナイト』の日産フェアレディZ(S30)。L28エンジンを3.1Lに排気量アップしたうえでツインターボ化、出力は時期によって500psだったり600psと違いこそあるが、いずれにせよ最高速が300km/h以上のモンスターマシンだ(写真はノーマル)。

ノーマルのS30Z

 闘いの場は首都高をはじめとするストリートの高速ステージで、相手はポルシェ911ターボやトヨタ・スープラ、アンフィニRX-7などのハイパワー車が中心となる。エンジンは扱いやすさとフラットなトルク特性を優先し、あえてパワーを抑えているとの描写が作中であったと思う。その気になれば700psや800psを絞り出せるのかもしれないが、ストリートの荒れた路面やカーブの曲率を考えれば納得できる話だ。

 それは同じ2WDである限り登場するライバル車も変わらないし、フルスポット増しされたボディやドライサンプによる低重心化、軽量なカーボン製ルーフに空力を高めるアンダーパネルの装着と、基本設計の古さをカバーするべくフルチューンが施されている。ライバルたちが同程度のモディファイをしないことが前提なら、最速とは言わずとも互角に勝負することは可能かもしれない。

 ただし、高度な電子制御と最先端の4WDシステムが与えられた、日産GT-R(R35)のようなマシンならより大パワーに対応できるはずであり、超高速域での操作性と安定感は、フルチューンのS30Zより上だろう。

もしも公道を全開で走るならやはり新しいクルマのほうがベスト

 サーキットのようにクローズされた場所ならともかく、マンガの舞台は法定速度の一般車も多く走っている公道だ。想定外の急減速や車線変更が多いであろうシチュエーションでは、やはりドライバビリティの高い最新のスポーツカーが有利だろう。

  • 頭文字D仕様のAE86
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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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