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「GT-R」や「ランエボ」より速い!? 下剋上可能な軽&コンパクトスポーツモデルのススメ

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 本田技研工業/AUTO MESSE WEB

  • スイフトスポーツのイメージ

  • アルトワークス

車格が下でも格上のクルマより速く走れる!

 下克上とは地位の低い人物が上の人物に勝ち、強大な権力を手に入れることを意味する言葉。取って替わられる側にとっては一大事どころではない話だが、弱者が強者を倒すという構図にシンパシーを感じる人も多いだろう。

 クルマに置き換えれば排気量やパワーなど車格が下にもかかわらず、上位のクルマより速いタイムを出すことが「下克上」といえるだろう。そんな夢を見せてくれるモデルをいくつかピックアップしてみた。

ターボエンジン&軽量ボディで格上をカモる「スイフトスポーツ」

 新車で購入できるのはZC33S型スズキ「スイフトスポーツ」。先代よりダウンサイジングした1400ccながらターボを組み合わせることで出力は140ps、1tを切るボディとの組み合わせによって0-100km/h加速は7秒を切るとも言われている。

 排気量が近いホンダ「フィット」やトヨタ「ヴィッツ」は過給器がないため同クラスといえないかもしれないが、2000ccの旧型トヨタ「86」&スバル「BRZ」でも0-100km/h加速が7秒代の後半から8秒と、ノーマル同士で比較してもアドバンテージを持つ。

 チューニングのコストパフォーマンスが高いこともよく知られており、当然ながらドライバーのテクニックやセットアップの巧みさにも左右されるが、ライトチューンながら筑波サーキットを1分4秒台で周回する車両もあるほどだ。

軽自動車レースでも大人気の「アルトワークス&ターボRS」

 もう1台は2021年まで現行型として販売されていた、HA36型のスズキ「アルトワークス」および「アルトターボRS」。新車ですら150~170万円とリーズナブルな価格で、かつグレードによっては700kgを下まわるボディが与えられており、同じ軽自動車であるダイハツ「コペン」やホンダ「S660」を大きく突き放す。

アルトワークス

 チューニングのパーツやメニューも豊富に用意されており、サーキットでは格上の1500ccクラスを追いまわすことができる。燃料系まで手を入れたタービン交換なら100psオーバーが可能で、エンジン本体に手を入れず130psを達成した車両もあるほど。

 HA36のアルトなら廉価グレードでも下克上が起こりかけている。NAエンジンを搭載するアルトのレース「東北660選手権・HA36カップ」は、トランスミッションの違い、すなわちMTとAGSでクラスが分けられており、開幕前は誰もが圧倒的にMTのほうが速いだろうと予想していた。ところがフタを開けてみれば両車の上位陣にタイム差はほとんどなく、シチュエーションによってはAGSがMTを上まわる場合も。

 AGSのチューニングはMTに比べまだまだ発展途上で秘めた可能性があり、シフト操作のミスがないこともレースにおいては強みだ。今でこそイーブンだが将来的には逆転する可能性もある。

超高回転エンジンが魅力の「インテグラ&シビックタイプR」

 最後はタマ数が少なくなったせいで相場は極端に跳ね上がり、気軽に買えるクルマとはいえなくなったかもしれないが、DC2型ホンダ「インテグラ・タイプR」とEK9型「シビック・タイプR」だ。

 超高回転型のエンジンはシビックのB16B、インテグラのB18Cとも1Lあたり100psを大きく凌駕し、軽量ボディと4輪ダブルウィッシュボーンの足まわりとの組み合わせで、サーキットでブーストアップした2Lターボ勢と互角の勝負を繰り広げ、チューニングやコースの特性によってはより格上のマシンと渡り合えた。

 とくにストレートが短いミニサーキットはパワーの差が出にくく、4WDターボのGT-Rやランエボより速いタイムで周回することも。EK9はDC2の純正クランクシャフトなどを使い低予算で1800cc化できたほか、タイプRのエンジンをさらに古いEG6やEF9に載せ替えることも比較的カンタンだった。

  • アルトワークス
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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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