クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CAR
  • 日産「R35 GT-R」2024年モデルは騒音規制クリア! パフォーマンスもアップした進化の中身を解説します【東京オートサロン2023】
CAR
share:

日産「R35 GT-R」2024年モデルは騒音規制クリア! パフォーマンスもアップした進化の中身を解説します【東京オートサロン2023】

投稿日:

TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: AMW編集部

空力面を刷新してダウンフォース13%アップ

 もちろん、R35 GT-Rの2024年モデルでの進化は音量対策だけではない。「人の感性に気持ちよく。それでいて速い」、「トータルバランスをもっと高い次元へ」というのが2024年モデルの狙いで、NISMOに関しては「GT-R史上最高のトラクションマスター」として駆動を極めることを目指して設計。

 フロントにLSDを組み込んで4WD制御のアップデートをはかったほか、空力面を刷新。フロントまわりは水平基調を軸にしたデザインでスタンスの良さを強調し、バンパーの開口部をタイトにして空気抵抗を減らしつつ、クーリング性能はキープ。カナードを深くしてホイールハウス内の空気を引き出し、揚力を軽減する。

 リアはバンパーサイドとトランクリッドの上面にエッジを設け、車体後部に巻き込む風をシャットアウト。ウイングはスーパーGTのGT500クラスマシンでもおなじみのスワンネック形状を採用し、ウイングを上から支える形状に。これらの改良で、NISMOはトータルで13%もダウンフォースを向上させることに成功している。

 シートもカーボンフレームが向き出しになったレカロのニュータイプで、重量を増やすことなく横剛性を50%アップ。ホールド性も一段と進化させた。

 これらの改良で、NISMOのハンドリングは過去最高レベルになり、テストを行ったヘアピンコーナーの立ち上がりでは、コーナーひとつで従来型より0.6台分もリードするほどのパフォーマンスを得ているとのことだ。

スタンダード仕様のリアウイングも初めて刷新

 一方スタンダード仕様は、「R35史上最高の洗練された乗り味」がテーマだ。フロントはNISMOと同じく、水平基調を軸にしたスタンスのいいデザインで、新しいシグネチャのDTL(デイタイムライト)がアクセント。カナードも取り付けられている。

 リアはバンパーサイドにエッジが設けられ、ディフューザーからの空気の流れも最適化。ウイングも2007年の発売以来、初めての改良が施され、幅を広げると同時に、ウイングの位置を少し後ろに下げて揚力を軽減。こちらも車体トータルで10%のダウンフォースアップを達成している。

* * *

 いずれにせよ、R35 GT-Rが延命されたというのは、スポーツカー好きにとっては大きな朗報で、騒音規制の問題がクリアできたことで、2024年モデルだけでなく、2025年モデル以降も数年間は命脈を保てる見込みが出てきた。日産は、もうしばらくR35 GT-RとRZ34フェアレディZの二枚看板が続くと期待しよう。

12
すべて表示
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
著者一覧 >

 

 

 

 

 

ranking

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

ranking

AMW SPECIAL CONTENTS