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三菱「ランサー」生誕50周年! 「ラリーの三菱」を確立した初代から「ランエボ」にいたるまでを振り返ります

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了/三菱自動車

2代目「ランサーEX」はターボで武装しWRCで活躍

コンパクトな4ドアセダンとして高い評価を受けていた初代ランサーは1979年の3月に、初のフルモデルチェンジを受けて第2世代となる「ランサーEX」に移行。兄貴分たるギャランは1976年に2度目のフルモデルチェンジを受けてアッパーミディアムの「ギャランΣ」/「エテルナΣ」に移行しており、また3ドアハッチバックの1車形でスタートした弟分の「ミラージュ」も、5ドアハッチバックが追加されてシリーズも充実していたことから、ランサーEXはその両者の中間モデルとしてボディ/エンジンもサイズアップすることになりました。

具体的には、全長3965mm×全幅1525mm×全高×1360mmとホイールベース2340mmだった先代に比べると、ランサーEXは4225mm×1620mm×1395mmと2440mmでふた回りほど大型化されています。車両重量に関しても、765kgからだった先代に比べてランサーEXは895kgからと100kg以上も重くなっていました。

一方、エンジンに関しては排気量が1400(オリオンG12B)と1600(サターン80 G32B)が設定されていましたが、これでは先代と同様のラインナップでパフォーマンスには疑問が残るところでした。

それは三菱も計算に入っていたようで、発売から1年後の1980年2月にはシリウス80 G62B(排気量1795cc/最高出力100ps)を搭載した1800GSRや1800GTが登場します。さらに1981年11月にはターボで武装したG62BT型(1795cc/135ps)を搭載した1800GSRターボと1800GTターボを追加設定。1982年の全日本ラリー選手権では神岡政夫選手がチャンピオンに輝いたのです。

ちなみに輸出専用モデルとしては4G63 T(1997cc/168ps)を搭載したランサーEX 2000ターボが1981年の4月に登場。WRCマシンへと昇華され、翌1982年の8月には1000湖ラリー(現ラリー・フィンランド)でペンティ・アイリッカラが3位入賞を果たしました。

混迷の時代を経て92年に「ランエボ」を生み出した

初代モデルの後継として、アッパーミディアムのギャランΣ/エテルナΣと、コンパクトクラスのミラージュの中間モデルという立ち位置で1979年に登場したランサーEXでしたが、ミラージュがカープラザ店系列の専売モデルとされたために、ギャラン系を取り扱っていたディーラー用に用意されたコンパクトモデルが1982年に登場した「ランサーフィオーレ」です。

これはミラージュのバッジエンジニアリングモデルでしたが、これをランサーの3代目とするかは意見の分かれるところで、これを3代目ランサー、さらに1年後に登場した2代目ランサーフィオーレをランサーの4代目とする説もあります。

それはともかく1988年に登場した、フィオーレのサブネームを廃したランサーは、先代から引き続いてミラージュとの兄弟関係を継続しながらも、スタイリングはミラージュとは一線を画し、1年前に登場した6代目ギャランのテイストを持ったものとなっていました。

そして1991年に登場したランサーは先代のコンセプトであった「ギャラン・テイストのデザインを持ったミラージュの兄弟車」を継続していましたが、こちらは翌1992年にラリーカーのベースモデルたる「ランサーエボリューション」が登場したことで記憶に残るランサーとなりました。

混迷の時期を過ごしたEX後のランサーですが、1992年に登場し「ランエボ」の愛称を捧げられたランサーエボリューションは、「ランタボ」の愛称で親しまれたランサーEXターボ以来5年ぶりに、ラリーの三菱をアピールするラリーマシンに昇華したのです。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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