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現行ダイハツ「ミライース」でレースができるワケとは? 「東北660選手権」で大暴れの予感です!

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

  • ミライースのレースシーン

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  • ミライースのレースシーン

AT車でもサーキット走行を楽しみたい人は多い

マニュアルトランスミッション搭載車はごく一部のモデルに限られ、運転免許をAT限定で取得する人も増えるいっぽう。だからといってモータースポーツを楽しみたい、愛車でサーキットを走りたい人が減るワケではない。2011年に始まった「東北660選手権」は当初より2ペダル車だけのクラスを設定し、何名ものドライバーがMT顔負けのタイムや走りを披露してきた歴史がある。

解析も進みレース仕様へ仕立てやすくなった

2022年のHA36型スズキ「アルト」のワンメイクレースである「HA36カップ」では2ペダルのAGS搭載車が総合優勝を果たし、ATは走りに向いていないというイメージを払拭した。

そんな軽自動車レースに新たな一石を投じるべく、山形県のオートリサーチ米沢が新たなマシンを開発。2023年3月26日に福島県エビスサーキット東コースで行われた、東北660耐久レースにLA350S型ダイハツ「ミライース」を投入したのだ。

街なかを走る営業車としては頻繁に見かけるものの、スポーティなイメージを持つ人は少ないかもしれない。2ペダルならHA36アルトのAGSが旬といえるが、何故マイナーな存在であるミライースを使うのか。オートリサーチ米沢の安達さんに話を伺った。

「今までも東北660には旧型を含むミライースが参加していました。ただ最初にLA350Sが持ち込まれたときはデビューしたばかりで、スピードリミッターすら切ることができていなかったのです。現在はECUの解析が進んでそれらの問題が解決しており、車重も先代のLA300Sより80kgも軽くなっています。L275VミラのCVTよりポテンシャルはあると思いますし、新しいモデルだけにベース車両にを探すのも楽です。近い将来の主力マシンになり得ると思い製作しました」とのことだ。

エンジン

スプリントレースで通用するポテンシャルを確認

東北660耐久レースの直前に完成し、サーキットを走らせるのは当日が初。ウエット路面ということもあり限界の領域までは踏み込んでいないものの、昨年まで使っていたL275Vより軽快な動きはすぐ感じられたという。高回転域を使い続けるCVTの宿命で燃費はHA36のAGSに及ばないが、スプリントレースの東北660選手権・4クラス(2ペダルのみ)では、十分に戦えるポテンシャルがあるはずだと安達さんは話す。

現時点での仕様はパルスポーツのECUに6点式ロールケージ、あとはフルバケットシートと4点式シートベルトくらい。足まわりはオートリサーチ米沢が開発中の試作品で、要望が多ければいずれ正式にリリースする予定だ。

なお吸排気系は完全なフルノーマル。エアクリーナーはミラやムーヴなどKFエンジン用がそのまま使え、マフラーもテールピース部分だけなら他車から流用できるという。現行モデルだけに中古車はHA36のAGSよりも高めだが、タマ数が多く将来は手ごろなベース車になると思われる。

* * *

オートリサーチ米沢ではスポーツランドSUGOやリンクサーキットなど、タイプの異なるサーキットでも引き続きテストを継続していくそうだ。2ペダルのモータースポーツ界の新星、LA350Sミライースの進化に乞うご期待。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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