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レースシーズン開幕なのにチューニングカーはオフシーズン!? タイムアタックのために今できる整備をお教えします!

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW編集部

  • エンジンO/H

  • タービンの内部
  • タイヤの溝
  • エンジンO/H

過酷なタイムアタックシーズンを労ってメンテしよう

寒い冬が過ぎ去り春がやってきた。モータースポーツの各カテゴリーは続々と開幕を迎えているが、本気のタイムアタッカーにとってはオフシーズンの始まりといっていい。気温や路面温度が上がる今からの季節は、エンジンやタイヤに厳しい環境となり、タイムを出しにくく敬遠されがちなのだ。しかしサーキットを走らない期間だからといって、愛車を放置したまま何もしないのは時間のムダ。次なるタイムアタックのシーズンに備えて、各部を点検&メンテナンスしてあげよう。

まずはオイルなど油脂類やタイヤ溝の残量をチェック

まずは基本中の基本であるオイル交換。街乗りにも使っている人は夏の気温や渋滞などを考慮した粘度に変更し、併せてクーラントやクラッチフルードが劣化していないかも確認する。

もうひとつはタイヤ。残量が少なければ新品に交換し、まだ山があるなら外して紫外線や風雨を避けて保管すること。次のシーズンで練習や慣らしに使うのもアリだろう。縁石を使った走りを多用したりコースアウトしたなら、ホイールの傷や歪みもひととおりチェックしておこう。軽量ホイールは高価で納期が長いことも珍しくないため、シーズン直前に気付くと色々な面でダメージが大きいのだ。

タイヤの溝

ブレーキや足まわりは念入りにチェックしておきたい

さらに消耗が激しいと思われるのはブレーキ系。パッドとローターを新品に交換するのはもはや当然として、ペダルのタッチが怪しければキャリパーをオーバーホール、同時にホースが飛び石などで傷付いていないかも確認する。

あらためて言うまでもないがブレーキは速さだけではなく、自分や周囲の安全に大きく関わる大切なパーツなので、楽観視することなく入念なメンテナンスを心がけよう。

続いては足まわりでダンパー。目視でハッキリ分かるほどオイルが漏れていたり、ロッドに傷があればオーバーホールもしくは交換がベストだ。見た目に異常がなくとも走れば走るほど消耗し、とくにサーキットは街乗りより大きな負荷がかかるため、フィーリングの変化や異音があれば早めに対応したい。

エンジンなど大物系は来シーズンまでに作業できるチャンス

エンジンや駆動系といった大物のメンテナンスも、時間に余裕があるオフシーズンだからこそ可能だ。プロショップにすべて依頼するのもひとつの手だが、ターボ車ならパイピングを外して内部を洗浄したり、タービンの軸にガタがないか触ってみるなど、ちょっとした工具でやれることは少なからずある。

タービンの内部

駆動系はトランスミッションこそギアの入り方で消耗が分かりやすいが、機械式LSDのイニシャルトルクが落ちたのは体感しにくいため、プロショップまたは専用のツールで計測してもらえば安心。

ほかにチューニングカーならではの注意すべきポイントといえば、高回転でエンジンを回すことで発する熱で傷みやすいハーネス、エンジンとトランスミッションを支えるマウントや足まわりのブッシュなどがある。

* * *

油脂類/タイヤ/ホイール/ブレーキ/サスペンション/エンジン/駆動系と列挙してきたが、サイクルこそ違えど交換やオーバーホールが必要なのは街乗りメインの車両でも変わらない。サーキット走行は「普通ではないことをしている」と自覚し、タイムアップと安全のためにも入念なメンテナンスを心がけてほしい。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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