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2億円オーバーの「ミウラ」には秘密があった! バルボーニ監修のアップデートは吉? それとも凶?

2億円オーバーの「ミウラ」には秘密があった! バルボーニ監修のアップデートは吉? それとも凶?

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2022 Courtesy of RM Sotheby's

“PARIS”オークションに出品されたミウラ

ランボルギーニ「ミウラP400」とその進化バージョンたちは、いわゆる“スーパーカー”という概念を構築した名車として、クルマ好きなら誰もが憧れる存在。特に2010年代中盤以降は、クラシックカーの国際市場における人気・評価ともに、もっとも急成長を遂げたモデルの一つにもなった。そんな状況のもと、クラシック/コレクターズカー・オークション業界最大手のRMサザビーズ欧州本社が2023年2月1日に開催した“PARIS”オークションでは、クラシックカートレードショーの世界最高峰“レトロモビル”に訪れる目の肥えたエンスージアストを対象とした、レアなクラシックカー/コレクターズカーたちが数多く出品されたのだが、今回はその中から1969年型「ミウラP400S」をピックアップさせていただくことにしよう。

世界初のスーパーカー、ランボルギーニ・ミウラの改良版

1965年、ランボルギーニのサンタアガタ・ボロネーゼ本社ファクトリーの実験工房において、ジャン・パオロ・ダラーラやパオロ・スタンツァーニ、ボブ・ウォーレスなど、のちにレジェンドとなる若手エンジニアたちが、課外活動的に開発した革新的なプロトティーポの最終工程を秘密裏に手掛けていた。しかしこの時製作された試作車が、半世紀以上の時を経た現在に至るスーパーカー軍拡競争に火をつけることになるとは、彼らの誰もが予想していなかったことだろう。

リアミッドシップエンジンのプラットフォームは、スポーツカーの走行性能とハンドリングに新基準を打ち立てたこと。そしてベルトーネの手によるエキサイティングなスタイリングも相まって、V型12気筒のランボルギーニは「世界初のスーパーカー」と評され、史上最も長く愛されるスポーツカーのひとつとなった。

1965年トリノ・ショーにて、のちに「TP400」名で呼ばれることになるローリングシャシーとして発表され、その後、1966年のジュネーブ国際モーターショーでP400に近いボディつきのプロトティーポとして発表されたミウラは、世間の圧倒的な支持を獲得。フェルッチオ・ランボルギーニも、このスーパーカーは一定数を生産されるべきと判断した。

こうしてオリジナルにあたるP400ミウラは、あっという間に275台が生産されることになった。そして、TP400の発表から3年後となる1968年トリノ・ショーで初公開されたのが、改良型にあたるミウラP400Sだった。

ミウラP400Sにおける外観上の変更点は、ベルトーネの紋章を象ったバッジの変更、ヘッドライトベゼルとウィンドウトリムのクローム化など、比較的軽微なものであった。いっぽうインテリアではシート表皮の変更に、ルーフに配されたスイッチレイアウトの変更、パワーウィンドウの追加、ランボルギーニ初となるエアコンのオプション設定など、より大きな変化がもたらされていた。

横置きされる4L V型12気筒エンジンは、初代P400と基本的に変わらないが、カムシャフトやチューニングを変更したことによって370psを発生させ、最高速度は276km/h(スペック上の数値はほかに複数あり)を達成することができるようになったといわれている。

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