スーパースポーツカーの名に恥じない性能を持ち合わせていた
もちろん運動性能もスポーツカーならぬ、スーパースポーツカーの名に恥じないものだった。5速MTとの組み合わせで実現した0-100km/h加速は5.5秒。最高速はじつに288km/hにも達したというから、そのスペックもまた多くのファンを刺激したのは確かなところだろう。
参考までにこのシャシーナンバー3961、もっとも初期型といえるP400ミウラのV型12気筒エンジンが生み出したパワーは350ps。4輪独立懸架方式のサスペンション、やはり4輪に装備されたディスクブレーキ等々、シャシーまわりでもその性能に対応する備えは十分に果たされていた。
現存台数とオリジナル度の高さが驚きのハンマープライスに繋がった
出品車の3961は、ランボルギーニからデリバリー後、イタリアのボローニャにあるランボルギーニ・スペシャリスト、イタルカー・フェレッティを通じてファースト・オーナーに販売された。それがセカンド・オーナーに渡ったのは2012年のことで、新たなオーナーはモデナのマルケージに2014年にレストアを依頼。さらに2019年にもソシエタ・カロッツェリ・ノナントラに、おもに再塗装と組み立てを依頼している。2回のレストアで投じられた費用は合計で6万4160ユーロ(邦貨換算約780万円)。
そして今回、1968年にデリバリーされた時点でのカラースキームに再びレストアされた3961は、新車時のようなコンディションを取り戻すことになったのだ。ミウラがP400に始まり、P400S、P400SVと進化を遂げていったことは周知のとおり。その中でP400は1969年まで274台が製作されたというのが一般的な定説だ。
オークションでは、やはりそのオリジナル状態に戻されたレストアと、現存する台数の少なさが評価され、入札は続々と更新。最終的には160万8125ユーロ(邦貨換算約2億5230万円)でハンマーは振り下ろされた。ミウラはこれからますます値上がりの傾向を示すのか。誰もがそう感じたオークション・リザルトだった。