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人生初のイタリア車は「アルファ ロメオ155」! 丈夫なアメ車からイバラの道(?)を選んだ理由とは

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典

  • 直線的なデザインのカッコよさとグリーンというレアなボディカラーに魅せられ、買ってしまったらしい
  • イタリアのカーデザイナーであるエルコーレ・スパーダが手がけた155のスタイルは、どの角度から見ても精悍だ
  • 購入時に有償でタイヤをADVAN NEOVAにチェンジ。ホイールのコンディションは申し分ない
  • フロントグリルに付けられたエンブレムが経年劣化によってハゲハゲになっているのはご愛嬌
  • スポルティーバ系の155とは異なり、スーパーはラグジュアリー仕様で乗り心地がいい
  • V6エンジン仕様のほうが排気音が豪快だが、ツインスパークエンジンの軽快なサウンドも悪くない
  • スーパーはダッシュボードの一部やステアリングホイールもウッドが標準。外装色とのマッチングがいい
  • シフトノブはウッド仕様で、クラシックアルファのような独特の雰囲気を味わえる
  • シートは、厚みがあって、ふんわりしており、長距離を走っても疲れない。後席にチャイルドシートを設置
  • ペダルのゴムがいい感じに汚れているだけだったので、もしかしたら丁寧に扱われてきた個体なのかもしれない
  • 直列4気筒のツインスパークエンジンは、高回転域まで回すと痛快な排気音と走行フィーリングを楽しめる
  • MT仕様のクルマしか買ったことがないという小川将好さんは、今後の自動車趣味界を背負うホープだ

1カ月前にアルファ ロメオ155スーパーを購入したばかり

2023年9月30日に静岡県熱海市の長浜海浜公園 芝生広場で開催された、ACJ熱海HISTORICA(ヒストリカ)G.P.meeting2023(オートモビル・クラブ・ジャパンが主催)。今回は、かつて日本でも好調なセールスを誇ったイタリア車、アルファ ロメオ「155」を1カ月前に買ったばかりというオーナーを紹介しよう。

155を5台も所有するメカニックが身近にいる安心感が背を押した

ここ最近、街中で遭遇する機会がめっきり減ってしまったが、アルファ ロメオが1992年にリリースし、1998年まで販売したスポーツセダンの「155」も、かつては数多くのファンを獲得したイタリア車のひとつだ。

いまでも熱心なファンがさまざまなトラブルと日夜戦いながら155を維持しているが、その過酷な戦線に新たなオーナーが加わることとなった。熱海ヒストリカに参加していた小川将好さん(39歳)がその人で、1995年式の155スーパーを、この日のわずか1カ月前に購入したのだという。

「以前からイタリア車に興味があったのですが、やはり壊れる……というイメージが強くてイケなかったんですよ。それで、いまでも普通に155に乗っている整備屋さんに仲よくしてもらっているので、彼にイタ車方面に行きたいと相談することにしました。この人、155が大好きで、なんと5台も持っているんです。足グルマとして使っているのが1台、サーキット走行用が2台、部品取り用が2台という内訳です」

そんなFFアルファ界の神様のようなスゴイ人のいるショップから155を買ったのかと思いきや、買ったのはまた別のルートだった。

「有名な個人売買情報サイトで探していたら、たまたま、この155スーパーが引っかかったんですよ。ボディ色とスタイルのよさ、そして、スーパーというグレードに魅せられました。整備屋さんとまったく同じクルマであれば大丈夫だろうという思いと、診てくれる主治医がいる安心感でついつい買ってしまいました。以前、クライスラーがダッジブランドで販売していたダコタに乗っていたのですが、そんなに壊れなかったので155スーパーも平気だと思いましたね」

今は子どもの送り迎えと通勤に活躍中

イタ車の比較対象が頑丈なアメ車!? と心配になってしまったので過去の車歴を聞いてみると、旧車は丈夫なドイツ方面で、その他は信頼性が高いMT仕様の国産車であった。

「ビートルの愛称で知られるフォルクスワーゲン タイプ1に乗っていたことがあり、スモールスクウェアウインドウの1964年式と、70年代の1302に乗っていました。その他は、Z33型フェアレディZ、パルサー、アルトワークス、カプチーノ、エスティマ エミーナなどで、全部MT仕様でした」

この車歴を伺って、155スーパーが理不尽かつドラマチックな壊れ方をした際の小川さんのメンタルがさらに心配になってしまったが、購入後1カ月時点での累計走行距離は7万kmで、今後、ところどころクリアが剥げているボディを修理したいそうだ。

現在ほかに、1995年式シボレー「C1500」のMT仕様(2021年購入)および2017年式スズキ「ハスラー」のMT仕様(2022年購入)も愛用しているものの、セダンタイプのクルマで、何かと使いやすい155スーパーを6歳になるお嬢さん&1歳半になる息子さんの送り迎えと通勤に使っているとのことだった。

* * *

熱海のイベント会場で先輩のイタ車オーナーたち(いずれも百戦錬磨)から、ツインスパークよりもパーツの流通量が少しばかり多いV6エンジン仕様の155のほうがまだマシだったのに、みたいなことを言われ、少しばかり動揺していたが、155を5台所有する猛者のいるスペシャルショップの力も借りながら、小川さんはステキな外装色のイタリアンスポーツセダンでの子どもたちの送り迎えをこれからも続けることになるだろう。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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