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三菱「ランサーセレステ」を知っていたらマニア認定! 4年前に手に入れた絶滅危惧“車”の足まわりを強化…ワインティングも軽快に走れます!

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)

  • 1978年式の三菱 ランサーセレステ 1600GTとオーナーの高橋 準さん。このほかにミニカ70と2台の三菱車を愛用し、オースチン ミニクーパー 1275Sやユーノス NA型ロードスターも所有している
  • 三菱 ランサーセレステ 1600GT:1975年から1982年まで生産・販売していたファストバックの2ドアクーペ
  • 三菱 ランサーセレステ 1600GT:「セレステ」という車名で発売される予定だったが、オイルショックの影響で役所が新型車の登場を快く思わず、ランサーの派生車種としてデビューしたといわれている
  • 三菱 ランサーセレステ 1600GT:MCA JETは、排出ガス規制に対応した技術であるミツビシ・クリーン・エアに、空気またはごく薄い混合気を噴射する第3のジェットバルブを付けたもの
  • 三菱 ランサーセレステ 1600GT:エンジンの排気量は1400ccと1600ccの2種類でデビューし、1979年に2L仕様の2000GTが追加設定された
  • 三菱 ランサーセレステ 1600GT:動力性能よりもスタイリング重視のパーソナルカーという位置づけだったこともあり、インテリアの意匠も非常に洗練されている
  • 三菱 ランサーセレステ 1600GT:カセットデッキとシンプルなデザインのラジオが時代を感じさせる。いま見ると、これはこれでカッコイイ
  • 三菱 ランサーセレステ 1600GT:ランサーセレステはクライスラーの米国販売網でプリマス アローという車名でデリバリーされていたが、斜め後ろから見るとアメ車っぽい
  • 三菱 ランサーセレステ 1600GT:当初は丸目2灯式のヘッドライトを装備していたが、2度目のマイナーチェンジのときに角目2灯式に変更された

スペシャリティカーとして人気を博したランサーセレステ

「ランサーセレステ」は、三菱が1975年から1982年まで生産・販売していたファストバックの2ドアクーペです。現在では滅多に見られないクルマですが、2024年6月2日に群馬県伊勢崎市にある伊勢崎市オートレース場駐車場で開催された「第1回 伊勢崎オートモービルフェスタ」で遭遇。オーナーの高橋 準さんに話をお聞きしました。

知り合いの紹介で4年前に購入

三菱「ランサーセレステ」。この車名を見たり聞いたりしたときに、「ギャランクーペFTO」の後継モデルとして1975年に登場したファストバックスタイルのクーペと即答できる人は相当な三菱車フリークだ。もはや街中はもちろん、趣味車が集まるイベント会場でも遭遇する機会がほぼゼロなので、第1回伊勢崎オートモービルフェスタの車両展示スペースでこの「ランサーセレステ 1600GT」を見つけた瞬間に大興奮。

すぐさまオーナーの高橋 準さん(63歳)に声をかけてしまったが、いい人のもとで大切にされていることが分かり、取材しながら思わずホッとしてしまった。

1978年式の三菱 ランサーセレステ 1600GTとオーナーの高橋 準さん。このほかにミニカ70と2台の三菱車を愛用し、オースチン ミニクーパー 1275Sやユーノス NA型ロードスターも所有している

「このランサーセレステ 1600GTは1978年式で、知り合いの紹介で4年前に買いました。使い方はイベントへの参加とチョイ乗りで、購入時に6000kmだった総走行距離は1万400kmまで伸びました」

スペシャリティカーとして人気を博したランサーセレステは、当時北米地域での業務提携先で現地での独占販売契約を結んでいたクライスラーによって「プリマス アロー」の名でデリバリーされていた。高橋さんもアメ車的なスタイルが好きで、アメリカンな雰囲気が愛車のポイントであると話してくれた。

足まわりを強化してワインディングも軽快

エクステリアデザインが洗練されているので旧さを感じさせないが、年式的には旧い国産車。当然のことながら購入後の苦労もあったという。

「解体するか、誰かに乗ってもらうか、というギリギリの状況のなかで私のところにやってきました。ピストンが1本棚落ちしてエンジンが不調でしたが、友人がノーマルのオーバーサイズピストンを持っていて、それを譲ってもらえたので交換することができました」

あなたにとってクルマとは何ですか? という質問に対して、高橋さんは「仕事7:趣味3」だと答えてくれた。じつはクルマのプロである高橋さんは、現在1974年式のホンダ「ライフ」(360cc)も愛用。1970年式のオースチン「ミニ クーパー 1275S」および三菱「ミニカ 70」(セブンゼロ)、そして、ユーノスNA型「ロードスター Vスペシャル」も所有しているらしく、ランサーセレステ 1600GTも自分で修理しながら完調を保っていた。

「もう今後は増車することなく、今あるクルマたちを修理しながら楽しんでいきます。そういえば、ランサーセレステ 1600GTはショックを変えているので峠もイケます。これから外装を手直ししたいですね」

次にどこかのイベントで高橋さんとランサーセレステ 1600GTに会ったら、イイ感じになったスペシャリティカーの雄姿を拝見することにしよう。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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