平成元年からワンオーナーのE34型525iを発見
BMW専門誌『BMW LIFE』が主催する初のオーナーズミーティング「BMW LIFE owner’s meeting」が、2024年10月27日に富士スピードウェイで開催。ミーティング会場となったP7駐車場には、全国から100台近い新旧さまざまなBMWが集まりました。今回は、1989年式E34型525iを新車で購入してずっと乗っているオーナーに直撃。あえてSOHCの前期型を選んだ理由とは?
SOHCからDOHCへの移行期、あえて前期モデルをチョイス
「高性能エンジン」と聞くと、昔は多くの人がDOHCエンジンを思い浮かべた。今ではDOHCは当たり前となっているが、一時は憧れの的であった時代があったのだ。しかし、今回取材した“タケ”さんは、シングルカムのM20ユニットが搭載されたご自身の1989年式E34型「5シリーズ」、をかなり気に入っている様子であった。
「ツインカムのクルマにも乗りましたが、やっぱりシングルカムの低いサウンドとタペット音が機械的な感触がして好きなんです。自分はやっぱりシングルカム派だなと思います」
そのように語る“タケ”さん。1989年に新車で購入したこの「525i」とは35年にも及ぶ付き合いとなっているそうだ。当時“タケ”さんは愛煙家だったため、サンルーフ付きで左ハンドルの白の5シリーズを探していたそうで、ちょうどシングルカムのM20エンジン搭載車が在庫で1台だけあると聞いて即決したのがこの個体とのことだ。
当時の5シリーズはシングルカムからツインカムへの移行期となっていて、“タケ”さんが所有する前期モデルがSOHCであり、後期モデルからはDOHCとなった。
マフラー交換もM20エンジンのサウンドを活かすため
タケさんは惚れ込んだシングルカムサウンドをさらに生かすために、レムス製のM20専用フルエキゾーストシステムを装着している。サウンドそのものはジェントルということだが、よりメカニカルなサウンドを楽しめるのがお気に入りとなっているそうだ。
そのほか外装は「M5」仕様に変更されており、エアロパーツやホイールなどは純正の雰囲気を残しつつもスポーティにまとめられている。
「単純にM5の見た目がカッコイイなと思って、M5仕様にしました」
また、変わった純正流用カスタムとしては、純正の電動スポーツシートが装着されている。座面の前方部を前後に調整できるのがお気に入りとのことで、より自身にマッチするシートポジションを実現できるようになっている。言われなければ気が付かないポイントだからこそ、“タケ”さんのこだわりを感じる。
エンジンオーバーホールがきっかけでE34仲間が増えた
「購入から15年経過した時にタイミングベルトが切れてしまって、エンジンオーバーホールをしたんです。そこから一気にE34仲間が増えましたね」
と語る“タケ”さん。たしかに当日は多くのE34モデルを見かけることができた。
エンジントラブルはオーナーとしては遭遇したくないシチュエーションであるが、仲間と楽しそうに話す“タケ”さんを見ると、長い目で考えたら良い出会いを生んでくれたといえるだろう。
「こんなに長く乗ったクルマは初めてですよ! 来月(取材時)車検があるので、タイベル交換とタペット調整をお願いしようと思います」
と、次に車検を通すことも当たり前のようにサラっと話されていた。
以前はエアコン付きのガレージにカバーをかけて保管をしていたとのこと。現在は引っ越した関係で、そのような極上の環境では保管できていないそうだが、それでもカーカバーを活用して大切に保管しているそうだ。それを聞けば内外装の状態が良いのも納得だ。今後もタケさんがワンオーナーで所有していくことだろう。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)