ノンレストアのモデルを購入!
2024年10月12日に静岡県熱海市の長浜海浜公園 芝生広場で開催されたACJ熱海HISTORICA(ヒストリカ)G.P.meeting 2024(オートモビル・クラブ・ジャパンが主催)。さまざまなクルマが集まる海沿いのイベントにて、個性的な趣味車とオーナーを取材してきました。今回はフィアット「126」を紹介します。
納車当日に動かなくなる……
「会社員の収入でも自動車趣味生活が成り立つクルマを探したら、運よくフィアット 126と出会うことができたんです。それで、このイタリアン・コンパクトカーをマイカーとして選びました」
1973年式のフィアット「126」を2019年12月に購入した野村 靖さん(取材時56歳)は、コレ、いいな! と思った個体をインターネットで半年間にわたって毎晩眺めた後、実車を見て購入。各部のマテリアルがノンレストアの当時物である点がこだわりのポイントなのだという。
「ノンレストア車であることがキモなので、納車前にエンジンのオーバーホールだけやってもらったのですが、納車当日の試運転の段階で動かなくなり、積載車でガレージまで運ぶことになりました。その後も、まともに走れない日々が続きましたね」
初っ端からの苦労についてそのように話してくれた野村さんによると、不調だったエンジンのみならず、トランスミッション、デフ、ブレーキ、キングピン、ショックアブソーバー、シフトリンケージ、ステアリングアイドラアームのオーバーホールを修理工場に依頼。キャブレターとコンタクトポイント点火系についてはつねに自己管理しているそうだ。
現在の交通環境でスムーズに走らせることが愛車の楽しみ
「ガレージを出たら無事戻れる保証がないこと、現代の交通環境にマッチしない性能のクルマを上手く流れに乗せてスムーズに走らせることなどが愛車の楽しさだといえます。重整備がひと通り終わったので、現状を維持していくことが今後の課題というか計画ですね」
現在、野村さんのガレージは埼玉にあるが、以前は岐阜にあった。そして、いま使っている埼玉のスチール製ガレージは野村さんが勤務している会社のものなのだそうだ。
路上駐車の日産「チェリー」を4歳のときに撮影するなど、幼少期から自動車愛好家として活動してきた野村さんだが、今後、4年後に60歳になって定年退職した暁には、2002年式のスズキ「アルト」(足グルマ)、2015年に新車で購入したアバルト「500」(右ハンドル/MT仕様)、ハーレーダビッドソン「FXDスーパーグライド」を手放して減車する予定で、終の愛機となるクラシックバイクを購入するのだという。フィアット 126は嘱託勤務終了時に手放すそうなので、拝見できるうちに野村さんの愛車たちをじっくり観察しておこう。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)